第2章

第6話 冒険者登録



無事に城から逃げることができた。王都は人通りが多い。

冒険者登録をしたいので冒険者ギルドに行きたい。けれど地図もなにもない。

どこが冒険者ギルドなのだろうか、もうここは人に聞くしか無い。


「すみません、冒険者ギルドってどこですか。」


「ああ冒険者ギルドね、そこの道を右に行ったらあるよ。」


「ありがとうございます。」


優しい人に聞くことができてよかった。

聞いたとおりに進むと冒険者ギルドと書かれた大きな看板がある。

ここが冒険者ギルド、異世界では定番の場所。

なんか色々難癖をつけられなきゃいいけど。


中に入ると大きな男性が沢山座っている。これは入りにくいんですけど。

覚悟を決め受付まで行く。


「すみません、冒険者登録をしたいのですが。」


「はい冒険者登録ですね。」


受付の人の説明によると冒険者ギルドのランクがS、A、B、C、D、E、F、Gと分かれていて、Sが最高ランク、Gが最低ランクとなっている。

Sランクになった人は以前異世界召喚され、魔王を倒した勇者しかいないそう。

同郷者かもしれない。

ランクを上げるには依頼をこなすしかない、失敗するとペナルティを課せられる。

Gランクだと1年間のうちにランクが上がることがなければ、冒険者資格剥奪となる。再登録は可能らしい、しかし登録料金は高くなっていく。


「説明は以上です。それでは登録しますので名前を記入してください。」


名前か。由香ではバレる危険がある、かといって私にネーミングセンスなど存在しないの。なので。


名前「ユメカ」


はい一文字中に入れただけのよく日本人でいそうな名前にしました。


「ユメカさんですね。ではこの水晶に触れてください。ギルドカードには冒険者ランク、受けた依頼数、依頼内容、成功数、失敗数、魔物討伐記録が書き込まれていきます。」


「魔物討伐記録は1人で倒したか、グループで倒したかなど細かな情報が書き込まれます。GランクからFランクに上がるためにはゴブリンやウルフを倒せるほどの実力があれば大丈夫です。ゴブリン、ウルフは常時依頼となっています。」


そっか1人とグループでは大違いだ。本人の実力が分からないからそこまで書き込まれることになる。ゴブリンやウルフってどれくらいの強さだろう。初心者向けの魔物だと思うけど。


「水晶に触れてください。登録料、銀貨1枚をお支払いください。」


銀貨1枚をアイテムボックスから取り出す。


「空間収納をお持ちなのですね、確認が完了しました。こちらがギルドカードです、紛失して再発行となりますと銀貨3枚を払うことになりますので、なくさないようにしてください。」


今のカードは銅色だ。ランクによって色が変わるらしい。

銀貨3枚は高い、絶対なくさないようにしないと。


「あちらに依頼表がありますので、依頼を受けたければ依頼書を取り、受付に1度来てから受けるようにしてください。」


依頼表を見る。

特にこれといった依頼はなさそうだ。


よし森に行って、常時依頼であるゴブリンやウルフを狩ろう。



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