第1話-3
その数秒前、夢乃怪獣対策会社所属の潜水艦、ミツルギが漁船からの報告を受け、出撃していた。
「エンジン停止、ホバリングします」
「よし、探知魚雷を出せ。発射後、対象500メートルまで誘導、音を出せ」
「了解、魚雷発射、5秒前、4、3、2、1。発射。誘導します。…………誘導完了。音波照射開始」
照射した音波の跳ね返りによって徐々に形が表れてきた。カエルになりかけのオタマジャクシのような形状だ。これは……
「怪獣……」
艦内に緊張が走る。
「怪獣確認! すぐに各国の軍、漁船に通達せよ!」
「了解! 神内艦長! わが艦はどうしますか!」
「我々はデータを取りつつ本部からの命令があるまでホバリング状態を維持!」
「了解!」
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