第2話 いじめっ子登場

「よぉ!昨日はどうだったよ?」

そうやって話しかけてきたのは俺の友人、鹿波春人だ。名前の通り春のように性格が優しい。聖人みたいなやつだ。運動もできる、友人関係も超良好とむちゃくちゃ人生を楽しんでそうなやつだ。

「まあ、普通だったよ…」

「そんなにテンション下がってどうした?」

「昨日ツカモンやって負けまくったんだよ!」ツカモンというのはツカットモンスターというゲームで捕まえてツカモンを育成して対戦するゲームだ。

俺と春人が仲良くなった理由の一つでもある。

「なーんだそんなことだ落ち込むなよ!切り替えていけ!。」

やっぱりこいつは聖人だな。と思った矢先にこいつがやってきたか…

「なんだこんなやつと話してて楽しいのか?こんな臆病なやつとなぁ!泣き虫は一人で黙って泣いとけ!」

こいつの名前は湧水擂虎

身長187cm 体重73kg 結構な大男だ。自分の同級生のなかで一番力が強く、喧嘩が得意ないじめっ子だ。

「なに拳で殴ろうとしてんだ!」

春人が仲裁にはいった。が…

「こんな泣き虫やろうと話してなにがあるんだよ!」

「楽しいから話してるんじゃねぇか!」

これいじょう論争が続くのはいやだ。これは自分が殴られれば終わるから殴らせよう。

「もういい…」

「!!? なにいってるんだよ!殴られんだぞ!」

「お前が論争しているのは見たくない、今回は自分が殴られれば終わる話だ。さあ殴れよ。」

「泣き虫な癖に往生際がいいやつだなぁ!じゃ殴らせて貰うぞ!オラッ!」

巨体から繰り出される一撃はただの高校生の俺には重い。痛恨の一撃だった。

「ぐはっ…」

だんだんと意識が薄れていく…


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