コレクター
菜月 夕
第1話
#怪鳥
『コレクター』
私はコレクター。
その道では通と知られる第一級のコレクターである。
私程のコレクターとなると、集めたコレクションもさながらコレクトするその手順
そのものも興味の対象となる。
例え、それが我が身の危険となろうとも。
今日も私はとあるコレクターの屋敷に忍び込んでいた。
その時だった。家中の明かりがつき、大声が響き渡った。
「ワッハッハッハッハ…。ついに捕まえたぞ」
「な、な、なんだ……」
「私こそコレクターをコレクションするコレクターなのだ。この屋敷に私のコレクシ
ョンが隠してあるという噂を流してそのコレクションを奪いにやってくるコレクター
をコレクションしていたのだ。お前も今までにここにやってきたコレクターのように
私のコレクションに加わるがいい!}
「ハッハッハッハッハ。ワーーーッハッハッハッハッハ…」
「なんだなんだ。恐怖に気が狂ってしまったのか?」
「フッフッフ…。そうではないかと思った。私こそお前のようにコレクターをコレク
ションしてるコレクターをコレクションするコレクターコレクションコレクターのコ
レクターなのだ。ワナにかかったふりをしてここにわざと入って来たのだ」
「はははははは。やっぱりそうではないかと思っていた。お前こそ私の巡らした二重
三重のワナに入ってきたのだ。私こそコレクターのコレクターのコレクターのコレク
ターっ!!」
「私こそコレクターのコレクターのコレクターのコレクターのコレクターっっ!!」
その時だった。館の屋根が突然に割れ、そこから網が投げ込まれて2人を捕まえた。
「私こそコレクターのコレクターのコレクターのコレクターのコレクターのコレクタ
ーのトラクターっっ!!!」
そこに現れたのはトラクター型の宇宙人だった…。 (了)
コレクター 菜月 夕 @kaicho_oba
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