シンジとカスミの会話

シンジは自分の奥にある部分に気付いていく。カスミとの会話を通して・・・。

(カスミ)自分がモテる事ばっかり考えちゃだめよ

(僕)なんで？

(カスミ)他の人はどうなるのよ

(僕)他の人はどうでもいい

(カスミ)へー、そうなんだ

(カスミ)じゃ、私あなたじゃなくて別の男に付いていくわ

(僕)え？僕を見捨てないでよ！

(カスミ)じゃあ、他の人の事も考えることね

(僕)わかったよ...

(僕)あなた、なんでそんなにモテたいの！？

(僕)モテたいんだもん！一番になりたいんだもん！見捨てられたくないんだもん！

(カスミ)お父さんに捨てられたみたいに？

(僕)捨てられた

(カスミ)悲しかった？

(僕)悲しかった

(僕)だから見捨てられたくないんだ

(僕)見捨てられたくない

(カスミ)わかった！！じゃあ、私が愛してあげる！！

(僕)ほんと？

(僕)でも、、カスミじゃやだな

(カスミ)なにー！？

(僕)あはは

(僕)見捨てられるってすごく辛いことなんだね

(カスミ)うん。そうだよ

(カスミ)私も見捨てられたもん。ママに。

(僕)そうなの？

(カスミ)精神病院でね。

(僕)...

(カスミ)でも、私は強く生きていくって決めたの

(カスミ)あなたと違ってね

(僕)寂しくないの？

(カスミ)寂しくない！！

(カスミ)ただ、そっと抱きしめてほしかったの

(僕)僕も母親に3歳の時に別れたから

(カスミ)そんなんじゃ強く生きていけないよ？

(僕)だから僕は死んだっていいんだ。なんの価値もない

(カスミ)だからあなた人に認められたいのね

(僕)うん...

(僕)だって母親とも父親とも別れたし

(僕)だれも優しく認めてくれる人はいないんだ！

(カスミ)いるわよ

(僕)え？

(カスミ)ここに

(僕)カスミが？

(カスミ)うん

(僕)僕の母親代わりになってくれるの？

(カスミ)なってあげるわ

(僕)泣き

(僕)僕は今まで誰にも相手にされたことがなかった。寂しかった

(僕)でも認めてくれる人がいるんだ！

(カスミ)認める人がいてもあなたはどうなのよ

(僕)僕はカスミじゃいやだ！

(僕)父さんがいい！

(カスミ)そんなに父親に認められたいの？

(僕)認められたい

(カスミ)相手はそう思ってないかもしれないじゃない

(僕)そうかもしれないけど...

(カスミ)だからあたしが認めてあげるって言ってるじゃない！

(僕)アスカじゃだめなんだよ！

(カスミ)そんなに思い入れがあるの？？

(僕)ある...と思う

(カスミ)どんなことよ？言ってみなさいよ

(僕)僕はお父さんが好きなんだよ！！

(カスミ)男同士で？

(僕)うん

(カスミ)それじゃダメよ

(僕)なんで？

(カスミ)父親は母親を好きになるものでしょ？

(カスミ)ホモなの？

(僕)ホモじゃないけど

(カスミ)カオル君のことも好きなんでしょ？

(僕)だって優しくしてくれたんだ！

(僕)こんな僕に

(カスミ)それで情が沸いたって訳？

(僕)うん...そうだよ

(カスミ)あんた弱いわね～

(カスミ)そんなことで好きになるなんて

(カスミ)自分を過小評価し過ぎよ

(僕)...

(カスミ)自分に自信を持ちなさい

(カスミ)見捨てられたからって言われたって自分に価値がない訳じゃないのよ

(カスミ)あなたは生まれた時から価値があったのよ

(カスミ)それだけじゃない？

(僕)...

(僕)僕には価値がない！！

(僕)それだけは分かってるんだ！

(カスミ)へー、そうなんだ

(僕)そうだよ！

(僕)じゃ神様にでも聞いてみたら？

(僕)神様なんかいない

(カスミ)いる

(僕)どこにだよ！！

(カスミ)あなたの心の中にね

(僕)心の中？

(カスミ)そうよ

(僕)神様！！いたら教えてよ！！

(カスミ)なんでそんなに認められたいの？

(僕)だって自分のものになるじゃないか！？

(カスミ)自分のものね。

(カスミ)自分のものになって満足？

(僕)満足だよ

(僕)他に何もいらない

(僕)父さんが僕のものになったら！

(カスミ)そんなに相手のこと考えられないの？

(僕)考えられない！父さんがいい！！

(カスミ)他の人はダメなの？

(僕)ダメだよ！

(カスミ)それじゃ、もしあなたのお父さんが嫌だと言ったら？

(僕)...

(僕)コロス...と思う

(カスミ)それだけ自分のものにしたいのね...

(僕)したいんだ！！

(カスミ)それじゃ、相手は振り向いてくれないわよ

(カスミ)もっと相手のことも考えないと

(僕)...わかった

(僕)考える

(カスミ)やっとわかったの！？バカシンジ！！！