第4話 重巡洋艦古鷹型の変化。

駆逐艦を率いて指揮を取る為に建造された5500トン軽巡達だが雷装を外し

機銃を増設する事で防空巡洋艦として

高く評価される事となった。


すべての5500トン級軽巡が空母を直衛して護衛する直衛型防空巡洋艦として生まれ変わる事になり、改良されつつ新規建造すら必要なのではと言われるほどだった。


となると海戦時に駆逐艦部隊を指揮しつつ斬り込み役を行う役目の巡洋艦も必要ではと言われ、建造されたのが古鷹である。

とはいえ、史実の古鷹とは武装などが違っている。

20cm単装砲を6砲塔6門搭載していたが人力だったため発射速度が遅く20cm連装砲塔3砲塔に改造された古鷹。


試験的にカタパルトで発進する水上機を2機搭載するなど、史実の古鷹のような役割をこなしつつ、水上機整備用の大型

格納庫を持つなど先進的な試みもされている。

古鷹は最初から20cm連装砲塔を搭載し、水上機の運用上無くした方がいいと

後部の砲塔を搭載せずに、その分機銃と

高角砲を増設した。

高角砲は12cm連装高角砲6機12門であり、機銃は25mm連装機銃を12機装備するなど防空巡洋艦に負けない対空火力を持っている。

その他、20mm単装機銃も30丁ほど

搭載しており、日本の重巡のスタンダードシップと言われるようになる。


陸軍に対空火力の増強を言われ続けた

結果、誕生した重巡だと言える。


対艦攻撃用の20cm連装砲を無くして

高角砲と機銃を増やすなんて昔の海軍なら絶対にしないだろう。


古鷹型は対空火力が高い為、空母の直衛艦に重宝され空母を守る最後の盾となって活躍する事になる。


翔鶴の命を救った古鷹。

瑞鶴の命を救った加古のエピソードは

有名である。赤城と同じ頃に誕生した

旧式重巡が武勲艦と呼ばれるのだから

運命はわからない。


赤城や加賀の初期計画案の大失敗が

古鷹という武勲艦を産んだとも言えよう。

これ以降、海軍は高角砲や機銃の開発

予算を倍増させて努力する。


(古鷹初期計画案はこれほど先進的ではなく、高角砲や機銃の数も多くなかった。が、海軍内部のスパイを炙り出すための囮計画として策定されたと言われている。)


こうして古鷹は防空能力の高い航空巡洋艦として誕生しました。

古鷹型は対潜哨戒の面でも活躍します。

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