第8話 楓 菜種油

夏になり、領主様の葬儀ということで町は静まり返っている。不要な外出はしないようにというお触れがでているかららしい。

うちの食堂もお休みにしているので今日は菜種油を手に入れることにする。春先に黄色い花がたくさん咲いていたから取れるはず!


「まずは文太を用意します。」

「なんの説明だよ。」


そんな訳で、やる事は荏胡麻と一緒、取って干して絞ります。


「文太、それ菜の花じゃなくて野良坊菜だよ。」


まぁどっちでも良さそうな気もするけど。


「そういえば文太って家の手伝いとかしているの?」

「しているよ。まだヤスリがけくらいしかしてないけど。」

「机とか椅子作っているんだっけ?」

「棚や台車の木の部分、窓枠とか扉も作るよ。」

「ふーん」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る