第4話 楓 父帰還

お父さんが帰ってきた。

領主様が亡くなり、遠征軍は帰ってきた。負けたかのように暗く、疲れ切った様子で騎士、兵士が歩いている。水源は無事確保できたらしいがその喜びを出しにくい雰囲気だ。


「ただいま。」

「おかえり、お父さん、肉まん食べる?」


私は昼の残りの肉まんを出してみせる。


「肉まん?」


お父さんは不思議そうに聞き返した。あ、そういえば初めて見せたね。


「これ。」


お父さんはお腹空いていたのかそのまま受け取って食べた。


「悪くないな。」

「でしょ?昼の定食は二人だと厳しかったからこれにしてみた。結構売れたよ。」

「昼と夜の間に売ってもいいかもな。作り方は?」


色々説明するとさすが我が家の料理長、すぐに覚えてアレンジも試し始めた。


次は何作ろうかな。

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