第19話 離脱

海野は診断結果、野球肩だと診断された。仮に痛みが一時期とれたとしても再び投げたら再発してしまうようだ。海野の怪我によりチームの士気が下がり試合後の活動はゼロだという状態だった。事実上、海野は戦力外となったのである。田村、奏、僕は放課後集まり今後について話あった。

「チームの攻守の主軸だった海野が離脱するのはチームへの影響は大きい」田村がいい初めた。

「今後の問題は最低でも1人チームに入ってもらわなくては人数的に試合に出場出来ない」

「どうする?知り合いに誰かいないか?」僕は2人に聞いた。

「スマン、俺にはいない」田村は言った。

「あと、最悪な知らせがもうひとつある。立浪学園中等部組の内野と有村が2ヶ月後に受験のため引退すると言ってきた」

「ちょっと待って、海野と内野と有村の3人分探さなきゃいけないの?」

受験が近くなれば引退するものもいるだろう。僕は絶望的な気持ちになってしまった。

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