第13話 拠点作り(前編)
記念すべき我らサンダーズの1回目の前日、僕は田村に練習場所を聞いた。
「多分、公園は子供が多くて危ないから西地区にあるサッカーのグラウンドになると思うよ」
「西地区のあそこ?草は凄い地面はガタガタだし酷いよ」まさかの場所に驚いた。
「でも、他の奴らから見ても場所は悪いけど特別距離がある訳ではないし何よりトイレがある。ベンチには屋根がボロだけどあるし」確かに条件は悪くない。面接もあるし悪くはないだろう。でも使えるまでが長すぎる。
「だから、最初の練習は自分たちの拠点作りだ。あ、バットとグローブは持って行けよ」田村は付け加えた。
当日、「最悪だアクセスが悪すぎる」と不満を言いながら自転車で3人で言った。
集まると掃除する場所の係を決めた。トイレ、屋根、草むしりだ。探したら倉庫もあったので倉庫も付け加えられた。人当番2人ぐらいだ。僕は設楽は倉庫の係になった。蜘蛛の巣だらけ、落書きの跡、酷いものだった。「ここの倉庫結構広いじゃん」設楽が驚いた。「パンクしたサッカーボールとか捨てればいいんじゃね」設楽が言った。確かに片付けようによっては室内の待機場所が出来る。でも窓がないのが残念だ。この量は今日中には終わらないような気がした。
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