水縹色の戦闘員ヴァレンティーナ・ディア・ルークスタチア
あと一体‥‥。
ヴァレンティーナ・ディア・ルークスタチアはいま戦場ルーカリアにいる。
ルーカリアはもう廃都市で戦場にするならとっておきの場所だった。
「あと12体で任務は終わり‥‥‥」
ヴァレンは無表情で人間を殺していた。
瞳は水縹色で髪の色もそうだった。美しい彼女はただ返り血が飛んでも美しさが欠けることがなかった。
「‥‥見つけた‥‥」
彼女は敵を見つけると敵を追い、
「やめてくれぇ!」
「‥‥‥‥」
――グサッ!ザクッ!
鈍い音と同時に返り血が彼女を塗る。
光る水縹色と紅の混じるヴァレンは蝶のごとく舞い、翻ったりもしながら任務を遂行する。
鈍い音は彼女の耳に届くことはなく、悲鳴も、命乞いも。
「あと、5体‥‥‥」
そしてヴァレンは周りを見る。
「あそこに4体とも集まってる‥‥‥」
「‥‥‥!?来たぞぉ!」
「なんでもう気づくんだよ!」
「にげ‥‥‥」
ズバババン!
鈍い音は連続する。
「あと一体‥‥」
任務をただ遂行する。それが彼女ヴァレンだった。
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