第一章:登場人物紹介&用語集

★登場人物紹介

玄野くろの 暁都あきと

 年齢:20歳

 身長:175cm

 クラス:無法者アウトロー Lv1

 階級:三級探索者、四等区民

 所属:無し

 所持スキル:

  ・ロウブレイカーLv1

   ―拳銃型攻撃スキル。対象周辺の秩序を破壊する特異点を形成する。

 所持装備:

  ―メイン武器:棍棒(低質、製造元不明)

  ―サブ武器:短剣(低質、製造元不明)

  ―シールドユニット:最大耐久値200SP

  ―その他:無し

 総ギアスコア:103


 十七歳の時に事故で両親を亡くし、以後は妹の紗奈と二人で生活している。

 十八歳の時に紗奈が原因不明の奇病を発症したのをきっかけに、両親の遺産を使って国際迷宮特区の在住権を得る。その後、紗奈の治療費を稼ぐために探索者としても道を進む。

 探索の予定が無い日は主に、下層地区で日雇いの肉体労働に勤しんでいる。

 稼ぎのほとんどを入院費に支払っているので生活は質素。

 家賃1万2000円のボロアパートに住み、食事も低質な合成栄養食品で済ませている。

 基本的な運動能力は高いが、クラスが未発現のために迷宮内での戦闘力に欠けており、同行者たちからはいつも役立たずだと蔑まされてた。セツナと出会うまでは――



■セツナ

 年齢:不明(推定18歳前後)

 身長:160cm

 クラス:不明

 階級:不明

 所属:不明


 複数の色で染められた髪色と着崩したジャケットが特徴の妖艶な美女。

 常に嘲るような笑みを浮かべ、人を小馬鹿にしたような口調で話す。

 それに加えて容貌は非常に端正で体つきも扇情的と、総じて見た者に男を誘惑する悪魔を想わせる色香を有している。

 地上で迷宮探索用の装備を人に対して使用するなど、迷宮法違反を歯牙にもかけていない。

 彼女が何を考え、何を目的に暁都へと近づいたのかは現時点では不明。



玄野くろの 紗奈さな

 年齢:13歳

 身長:142cm

 クラス:無し

 階級:四等区民


 十一歳の時に謎の奇病を発症し、以降はほとんど入院生活を続けている。

 病症による衰弱のため、同年代の平均と比べて身体の発達は未熟。

 一方で精神面では年齢以上に成熟しており、自らの病状よりも自分のためにいつも苦労ばかりしている兄の方を心配している。

 好きなものはカスタードプリン(本物)とお兄ちゃん。



■セラフィナ・ホワイト(公表プロフィールより)

 年齢:18歳

 身長:164cm

 体重:49kg

 スリーサイズ:B83cm/W56cm/H82cm

 クラス:剣匠セイバー Lv10

 階級:上二級探索者、一等区民

 所属:ブランカンパニー(母親が社長を務める個人事務所)


 十六歳で迷宮配信者としてデビューし、類まれなルックスを武器にわずか二年で登録者五千万人を達成した国際迷宮特区の人気インフルエンサーの一人。

 透き通るような銀髪とスレンダー体型が特徴で、支持者の七割は男性が占めている。

 配信中の戦闘スタイルは長剣を使った近接戦闘で、サポートメンバーとして参加しているスポンサー企業所属の探索者たちの支援を受けながら戦う。

 それらも含めて彼女の実力ではあるが、実際の探索能力は等級に対してやや劣っている。

 母親の指示によって礼儀正しく素直で快活な女の子を演じているだけで、本性はものぐさでマイペースな性格。

 趣味は読書だが、多忙のために最近は新しい本をほとんど読めていない。



★用語集

■東京大迷宮

 四十年前に東京の中心部に出現した人理を超えた大迷宮の一つ。

 世界各地に現れた迷宮の中でも最大規模と推測され、未だ最深部へと到達した者はいない。

 地上から地下へと入場する形状をしているが、内部には亜空間のような秘境が広がっている。

 内部には魔物と呼ばれる凶暴な原生生物の他に、それらを討伐した際などに得られる遺物と呼ばれる超常の物質が多数存在している。

 迷宮内から持ち出した物品は全て『迷宮内産出物』として厳に管理されており、それらの売却等によって得られた収益には大きな税が課される。


■国際迷宮特区

 迷宮の出現によって再整備された東京を中心とした関東圏一帯の特別区域。

 表向きは先端技術と探索者を中心とした華々しい場所だが、内側には治安維持を名目に住民を階級制度によって管理する社会が広がっている。

 住民の半数以上は外周部の下層地区に住まい、中層区、上層区とは巨大な隔壁によって隔絶されている。

 住民は点数制で四等から一等に階級分けされ、更に極少数の上位区民も存在している。

 下層区には主に三~四等区民が、中等区には二~三等区民が暮らしている。

 一等区民以上だけが上層区への居住が許され、その人口は特区住民の3%以下である。

 下層地区では犯罪も頻発しているが、三等区民以上の被害や迷宮法違反がない限りは警察機構も積極的には動かない。


■国際迷宮法

 迷宮の出現によって変化した人類社会を律するために作られた法律。

 迷宮内外でのクラスに由来する異能及び探索用装備や、迷宮内産出物の扱いなどを規定している。

 当初はそれほど厳格な法律ではなく、迷宮は多くの人々に開かれていたが、ある事件によって大きく改正された。

 以後は社会の秩序を守るためという名目で特区における絶対の規律として布かれ、それが特区における階級の固定化にも繋がっている。

 違反者には通常の刑罰に加えて、非常に厳しい教育プログラムも課せられる。


■迷宮探索者協会(Dungeon Explorer Association)

 迷宮探索者に纏わる事柄を一手に管理する団体。通称DEA。

 主な業務は、迷宮探索者ライセンスの審査と交付及び迷宮への入場管理。

 特区に存在する全ての正規探索者を管理しており、探索者に関する制度なども策定している。

 特区においては政治的にも非常に強力な裁量を持っており、迷宮法違反を捜査する特別な捜査機構も有している。


■迷宮探索者ライセンス

 迷宮へと入場する際に必要な探索者としての身分を示す免許証。

 最低の三級から順番に、二級、一級、上三級、上二級、上一級、准特級、特級と上がっていく。

 等級を上げるには筆記や面接を含む試験を受ける必要がある他に、ギアスコアや迷宮内実績等の厳しい条件が設定されている。

 更には上級探索者の人数を一定数に留めて価値を守るためという名目で、試験を受けるには高額な保証金も要する。


■迷宮配信者

 迷宮内での活動を動画で生配信する生業の者。

 亜空間である迷宮内から地上へと動画を配信するには、特殊な設備とDEAからの許諾が必要になる。(深層ほど、必要な設備の規模は大きくなる)

 許諾を得るには厳格な審査と多額の保証金を要し、特区政府やDEAの広報にとって都合の良い者だけが選ばれる。

 生配信ではあるが、万が一にも凄惨な光景が映し出されないように、一定の遅延の導入が義務付けられている。


■ギアスコア

 探索者としての能力を示す指標の一つで、装備の総出力から算出される。

 迷宮内での行動可能領域は、主にギアスコアと探索者等級によって定められている。


■探索用装備

 エーテルという迷宮内に満ちている新元素を動力として稼働し、迷宮内に生息する魔物に唯一対抗可能な装備。

 迷宮内にのみ存在する『遺物』と呼ばれる特殊な素材を加工して製造される。

 地上での使用は一部の特例を除き、迷宮法によって厳に禁止されている。


■特性(クラス)

 迷宮出現以後、人類が発現するようになった特殊な形質。

 どのようなクラスを発現するかは人によって異なるが、その全てがこれまでの常識を覆すような超常の異能を所有者に与える。

 中には数十万数百万人に一人のような希少特性レアクラスから、人類史上で一例しか確認されていない固有特性ユニーククラスも存在している。

 迷宮内で魔物を倒すことによって、討伐者はその生命力を吸収して特性の強度を高められる。

 クラスに由来する異能の地上での使用は一部の特例を除き、迷宮法によって厳に禁止されている。

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