季節外れの海
海へ行きたい。
そう思い立った私は今、電車に揺られている。
海無し県ってこういう時不便だ。海へ行くという目的を果たすためには多くの時間とお金がかかってしまうから。
不意にアナウンスが流れてくる。地名からして隣県に入ったのだろう。目的地まではもうすぐだ。
座席を立ち、向かい側にある扉の近くまで移動する。後少ししたら見えるはずだから。
その思いに応えるように、間もなく広い海が姿を現した。
降りるのは次の駅の予定。なんだか待ち遠しい。
そう思った直後にアナウンスが流れ、やがて電車が停止した。
駅に降り立つなり潮の匂いが鼻に入ってくる。うん、やっぱりこの匂い好きだな。
私は一人頷くと、海を目指して歩き始めた。
太陽が出ているとはいえ、やはり冬は風が冷たい。
到着すると、そこには多くのサーファーがいた。誰もいないだろうと思っていたのに、なんか意外で、残念だ。
せっかくなら一人占めしたかったのになぁ。
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