後に知る事実

「はあっ!」

 怪物に蹴りを入れる。ダメージを喰らってよろけた隙に魔法で作り出した光を飛ばす。

「竹取物語、赫映姫!」

「ユズキ!」

 倒れた怪物が消滅したと同時にリアスが飛んできた。彼は先程契約を結んだうさぎのぬいぐるみ――っぽい姿の妖精だ。

「助かったよ。これからも魔法少女としてよろしくな」

「あの、それなんだけど」

 気まずそうに述べる。

「俺男、なんだよね。よく間違われるけど……」

「なっ、なんだってぇ!?」

 月夜にリアスの声が響く。

 俺の名前、宇佐美佑月。名前だけ聞いたら女子と思われても仕方ないよな。

 謝ろうとしたその瞬間、リアスは目を輝かせて言った。

「それなら自分と逆だな!」

「へっ?」

「これでも我はメスなんだが、よくオスと間違われる」

「そうなの!?」

 今度は俺が叫ぶ。話し方から考えて絶対オスだと思ってたのに。

 その後俺とリアスは共通点もあってかすっかり意気投合してしまった。

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