月見て想う

 青い空に白い月。

 あの人が旅立ってからもう半年になる。

 今頃どうしているのかな。寂しがっていないかな。

 そんな想いでこれまでに何度空を見上げたことか。

 でもここにいる私がどうにかできることじゃないし、ただその時が来るのを待つしかない。

 あの人と再会するのは一体いつになるだろう。

 わからない。わからないけど。

 その時はちゃんと笑顔でいようと思う。

 私の笑顔が好きだって、あの人は言ってくれたから。

「ねぇままぁ」

 幼い娘が服の裾を引っ張った。

「なぁに?」

「ぱぱ、おしごとがんばってるかなぁ?」

 その質問に私は自信を持って答える。

「頑張ってるわよ、絶対にね」

 あの人は宇宙飛行士。今日も宇宙のどこかできちんとお仕事してるはず。

 そうでないと困るわ。だって愛する私達と永遠に会えなくなっちゃうもの。

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