第3話

俺がギルドについてから車酔いである事が発覚した為外で気分を落ち着かせる事約40分弱。

その後ギルドの建物内にて受付や身分証の検査、血液やら髪の毛やらを採取されて待つ事数時間後、個室に案内された後に女性職員がタブレット端末とプレートの様な物を持ってきて開口一番にそう言われた。


「すみません、私は『革防具職人』や『武器職人』などのジョブは知っていますが『職人』は聞いたことありません。それはどう言うジョブなんですか?」


父さんがそう女性職員に聞くと職員はタブレット端末をこちらに向けてきた


「はい、ならタブレットで資料をお見せしながら説明させてもらいます」


俺と父さんに対して職員はタブレットを操作しながら説明してくれた。

曰く『職人』は物作りに対してうまく作れる様になるジョブらしい。ただ『ガラス職人』みたいな『⚪︎⚪︎職人』みたいなジョブは決められた奴しか上手くできない代わりに『職人』ジョブより上手く作れる様になるらしい。つまり特化で生産できるかオールマイティに生産できるかの違いらしい。


「そしてこれがスキルの書かれたプレートですね。お受け取り下さい」


女性職員は俺達に見せる様に黒いプラスチック製で金色で文字が彫られていれるA4サイズのプレートを机に置いて渡してくる。


「そこにはスキルが書かれています」


そこにはこう書かれていた…



佐藤渉/男


ジョブ


『職人』


スキル


『解体名人』


『採取&採掘名人』


『地図』


『(湖岸の古びた狩人の拠点)』



いや、なんか一番下のやつめっちゃ薄く書いてあるじゃん。めっちゃ見にくいんだが?


「ではスキルの説明をさせてもらいます。

『解体名人』はモンスターなどの生き物を解体するのが上手くなります。しかも解体の際の嫌悪感の抑制効果もありますね。いいスキルです。

『採取&採掘名人』は毒などが含まれている草や木の実、鉱石などもキチンと感覚で最適な採取方法を理解できるスキルですね。もちろん採取の際に上手く採取や採掘ができますよ。コレもいいスキルです。

そして『地図』、こちらは一度目にした場所や地形は常に覚えていられて地図要らずになれる正直私も欲しいスキルですね。

以上3つのスキルの説明を終わります。お疲れ様でした」


いや、『(湖岸の古びた狩人の拠点)』の説明してないやん。


「よかったな渉、スキルを3つも持っているなんて!父親である私でさえスキルは一つなのに!!」


いや、スキルは四つだよ父さんよ。

俺は父さんに見えるようにプレートの下を指差しながら見せつける。


「父さん。コレ見える?」


父さんに見えるように指を差していると親父は職員と顔を見合わせて困った顔を浮かべた。


「……渉よ、そこには何も書いていないが?」


父さんがそう困り顔でそう言う、職員の顔も見たがこちらも同じ困り顔を浮かべていた。


(……っ、マジか、マジで見えてないの?……だったら何なの?この『(湖岸の古びた狩人の拠点)』ってスキルは?)


俺は2人の顔に負けない位の困り顔を浮かべてしまった。

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