第31話 性活魔法の検証
リリーにステータスを見せたのでこれからいろいろな検証が捗りそうだ。早速だが【性活魔法】の検証を手伝ってもらおう。エロいことはしない予定だよ?
「ちょっと《ルーム》の実験したいから付き合ってもらえる?」
「いいわよ?何をすれば良いの?」
「《ルーム》の機能がどのくらいなのか試してみたいんだ。ベッドに座ってもよい?」
「えっ?これから?こんな時間から恥ずかしいわ……」
リリーさんや何をする想像をしてるんですか?違いますから協力してください。
「違いますよ、さっきも言いましたがそれはまた今度で、今からこのベッドの周りだけに《ルーム》の機能を発動します。俺は話したり大きな声を出したりするので、リリーは少しはなれて声が聞こえるか確認してく下さい。」
「私ったら…嫌だわ……わかったわ」
リリーに離れてもらい《ルーム》をかけなおす。そして俺は大きな声で喋ってみたり、叫んでみたりした。
「なにも聞こえないわね、アルが何か言ってるのだろうけど声が全くしないわ。不思議な感覚ね、魔導具で試したこともなかったから初めて経験したわ」
リリーの声は聞こえる。外の音はこちらに通るようだ。
「(リリー聞こえるかい。俺は君が大好きだよ!愛している!)」
「やっぱり何を言ってるのかわからないわ。戻ってよい?」
俺が頷くとリリーがベッドに近づいて《ルーム》の範囲に入った。
「なにも聞こえなかった?かなり大きな声で叫んでみたけど」
「何も聞こえなかったわ、私の声は聞こえてたの?」
「聞こえていたよ、外の音は聞こえるみたいだね。ちなみに出入りは自由だから見られないようにするためには、部屋の鍵をちゃんと掛けないとダメだからね」
「そこは魔導具と同じね、大きさを調整できる以外はほぼ同じ機能だと思うわ」
なるほど、《ルーム》の利点は道具がいらない事と、大きさを変えれることだな。もしかして移動を意識したら移動できるかもしれないな……これも実験だな……
「今から喋りながら部屋を歩いてみるから、聞こえるか確認してみて」
「どういうこと?」
「見てればわかるよ」
《ルーム》を一緒についてくることをイメージしながら、顔の周りだけに限定して発動する。そして喋りながら歩いてみた。
「(リリー愛しているよ、今度宿で《ルーム》を使っていろいろしようね)」
「口が動いてるから喋ってるのね?なにも聞こえないわ。動いてるのに聞こえないってどういうことなの?でも足音はするわね」
解除して部屋の大きさにして再度発動する。
「《ルーム》を顔と一緒に移動させたんだ。うまくいったようだね、これなら普通に歩いてるときに聞かれたくない内容を話すときにとかにも有効なことがわかったよ」
「すごく便利ね、どこでも密談が可能だわ。でも発動してるどうか私にはわからないわ」
確かに見える訳ではないから、発動と解除の合図を決めた方が良いな。ちなみに俺は何となく発動していると感じ取れている。それからリリーと発動と解除の合図を決めた。今日はこのあたりにしておこう、話をしていると買い物の時間も無くなってしまいそうだからね
「そろそろ出かけようか、少し短いデートになっちゃうけど」
「そんなの気にしないわ。アルと一緒に居れるんだもの、それにデートは何時でも出来るわよ。ところで買い物って何を買いたいの?」
「履くものさ、今はブーツしかもってないからもっと簡単に脱着できる靴が欲しいんだよ。部屋で履いたり、冒険者活動をしないときに履いたりするために」
「わかったわ。知り合いに革の加工と店をやってる人がいるからそこに行きましょ?」
リリーと一緒に出掛けるため玄関に向かったが、カタリーナさんがやってきて一緒に行くと言い出した。俺が断った方が良いのかもしれないが、ここはリリーに説得を任せてみた
「お母様が一緒だと大げさになるからダメよ!それに今から行く店は冒険者も利用するような庶民の店よ、貴族なんかが来たら大騒ぎになるわ」
「なら着替えてくるわ。冒険者の服もまだ持ってるし、リリーちゃんのような庶民に見えるのワンピースもあるから」
リリーママは必死に食いついてくる。なんでそんなに一緒に行きたいんだ?俺の買い物なんだけど……リリーがため息をついた。折れたようだ…
「もう!私たちの邪魔をしないならいいわ。それとちゃんと庶民の恰好をしてきてね」
「やった!リリーちゃんありがとう。アル君もごめんね、折角のデートを邪魔しちゃって、たまには親子で買い物をしたいのよ」
「大丈夫ですよ、カタリーナさんのような美しい人と買い物できるなんて光栄なことです。」
ちょっと歯が浮くようなセリフになってしまったが……リリーが鋭い視線で俺をにらみつけている。そんなに心配しなくても口説いてるわけではありませんよ?
あれ?カタリーナさんも買い物するんですか?てことは女子の買い物に付き合わされるってことで……ぐっ、あの地獄の時間がまってるのか?なんとか避けたいが無理だろうな……カタリーナさんは嬉しそうに部屋に戻っていった。
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