第13話 異世界でどう生きるか

 リリーが食事中にらしからぬ発言をした。油断して言ってしまったのか、わざと言ったのか…【解析】で貴族のお嬢様だと知っている俺にとっては関係ないことだけど……あえて別の話題を振っておく


「この料理は美味しいな、料理もカリナさんが作ってるのかな?」


「料理はカリナさんの旦那さんが作ってるみたいよ、若いころは貴族家の料理長をやったことがあるって言ってたわ。」


「へぇ、言い方は悪いが値段の割にかなり美味しいと思うんだが?」


「そうね、それだけ腕が良いって事でしょ?どんな食材でも料理の腕でここまでの味が出せるのだから」


 ワインも飲んでみる。さすがにサービスで出してくれたものだし庶民が飲むようなワインだろうから薄いな……技術的に仕方ない部分も多いだろうからこれからの発展に期待だな


 リリーもワインを飲んでいるが、慣れていないのか頬が少しピンクに染まっている。それもまた可愛くて綺麗だ。すべての料理を食べ終わったので……


「ごちそうさまでした。」


「今度のはどういう意味?」


「これは手を尽くして料理を作ってくれた人に向けて感謝をするって意味だよ」


「なるほど、アルの故郷には私の国にはない色々な文化があるのね」


「そうだね、でもリリーの国にも色々な文化があるだろ?それと同じさ」


 席を立ち部屋に戻る。部屋の前につくとリリーは


「アル、明日も一緒に行動しない?討伐にも行くでしょ?少し話したいこともあるし……」


「構わないよ、俺も稼がないと宿にも泊まれなくなるからね、会ったばかりだけど、リリーと居ると楽しいし」


「そう……なら明日の朝も声をかけるからね、寝坊はしないでよ?」


「わかってるよ、リリーおやすみ」


「アルおやすみ」


 そういってリリーは部屋に戻っていった。


 部屋に入りベッドに寝転がると今日の事とリリーの事を考えた。会ったばかりだが妙に気が合う。勘違いかもしれないが俺に好意を寄せてくれてると思う。たぶんだがリリーも自分が貴族の娘であることを気にしているのかもしれない……冒険者をやるくらいだから気性の荒い部分もあるだろうけど、所々で見せる顔は寂しさを感じさせる。


 俺はどうなんだろう?地球からこちらに来て初めて会ったのがリリーだ。可愛いし良い子だとは思ってる。でもどこかで自分がおっさんであることが引っ掛かているのも確かだ。吹っ切ってしまえばリリーが貴族だろうが何だろうが関係なくなるだろう。しばらく一緒に居て様子をみるしかないな……


 にしても今日はいろいろあったな。死んだ記憶はないが、この世界にやってきた。いろんなことが起こりいろんな体験をした。まだまだ生きていけば地球じゃ体験できないことをたくさん体験するだろう。それについてはすごくワクワクしている。地球のような縛られ方をするのはもう飽き飽きだ。こちらの世界ではこちらので世界の縛りがあるだろう。でも地球とは違う。またそれも楽しみだ。


「ははは、自分のやりたい様にやってみよう。リリーの事も、他の事も…」


 さて、まだ寝るには早いな他に何か確かめておく事はあったかな?


名前:アルフレッド(15)

種族:ヒューマン(男)

ジョブ:剣士

所属:冒険者ギルド(D)

称号:渡り人

レベル:12

ステータス

 STR:210

 VIT:190

 INT:350

 DEX:200

 AGI:180

 LUK:100

魔法:

 【火魔法】【水魔法】【風魔法】【土魔法】【光魔法】【雷魔法】【時空魔法】

スキル:

 【共通言語】【並列思考】【算術】【解析】【弁明】【詐術】【隠蔽】【気配察知】【危険察知】【魔力操作】【剣術】【体術】

固有スキル:

 【アイテムボックス】【経験値3倍】【スキルの種】【性活魔法】

装備:

 革のブーツ


 そういえば、ステータスは【解析】できるのか?魔法やスキルは【解析】できたら便利かもしれない。試してみよう、えっと解析結果の【火魔法】を【解析】!


〔火魔法:火に関する魔法が使用できる。〕


 さすがに想像で具現化するのが魔法だから詳しい使い方は出ないか…他の魔法も同じだろう。となるとスキルを【解析】すると詳しい情報が得られるか?【共通言語】を【解析】


〔共通言語:ガドル大陸で使用されている言語、読み書きが可能となる。〕


 なるほど、魔法よりは詳しく出るな全部見てみるか


〔並列思考:物事を並行して考えることが可能になる〕

〔算術:四則演算および数学的思考が早くなる〕

〔解析:すべての物質や物事の詳細を調べることができる。鑑定の上位互換〕

〔弁明:都合の悪いことや過失などをとりつくろう事がうまくなる〕

〔詐術:人をだますのがうまくなる〕

〔隠蔽:ステータスや物質を隠すことができる〕

〔気配察知:生物の気配を察知することが可能になる〕

〔危険察知:危機が迫った場合に反応する〕

〔魔力操作:魔力の扱いがうまくなり魔法の効率が上がる〕

〔剣術:剣の扱いがうまくなる〕

〔体術:身体を使った動きが良くなる。各種武術に補正がかかる〕


 ほぼ名前の通りだな、でも【隠蔽】はステータスだけではなくて物質にも有効なんだな……今度試してみよう。固有スキルの【性活魔法】は、見たいような見たくないような……


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る