第4話 リーゼロッテ
スキルの隠蔽に成功したから次は魔法の確認だな、安全そうな水系から試してみるか……【剣術】と【体術】も確認しておいた方が良いな
えっと確か想像力があれば使えるって言ってたから、水を蛇口から出すイメージをして……なんとなく魔力が手に集まってくる感覚がある。ブシャーーー、大量の水が指先から出てきた。梨汁か?
「うおっ、止まれ!止まれ!」
『【水魔法】を取得しました。』
取得出来たのは良いけど、もっと加減が必要だな。水が出せるならコップが欲しいな作れるか?マグカップを想像してみた。
『【土魔法】を取得しました。』
手の上にマグカップの形をした乾燥した粘土が現れた。陶器を焼く前の状態だ。これでは使い物にならないな、流石に無理か……
そしたらこのコップを焼くイメージをしたらいけるか?……ボブッ!バリン!一瞬火がついてコップが粉々になった。ダメだな陶器の焼き方なんぞ知らん。
『【火魔法】を取得しました。』
実験は失敗しているが順調に魔法を覚えてるな、次は風か?わかりやすいのはドライヤーだな……ブオーーー
『【風魔法】を取得しました。』
よし!これは成功だ。そしたら次は光だな光の玉をイメージしてと……ビカーーー
「目が~目が~~」
『【光魔法】を取得しました。』
まだチカチカする。ム〇カ大佐をやってしまった…次はどうする?イメージ出来そうなのは……治癒、回復魔法か?でも怪我もしてないからなぁ……試すために自傷するのも嫌だし…
とりあえず後回しにしよう。そうだ雷はどうだ?スタンガンなら映画とかで見た事あるぞ、バチバチなるイメージで………バチバチバチバチ
『【雷魔法】を取得しました。』
よし!これも上手くいった。ヤバいな楽しくなってきたぞ、まさか魔法が使えるようになるとは……他に何かないかな?そうだ!瞬間移動とかできるかな?えっとあの木の傍に移動するイメージで、空間を繋げて……
「あっ、移動した。けど頭がクラクラする。魔力の使い過ぎか?」
『【時空魔法】を取得しました。』
これ以上魔法を使うと倒れそうな感じだな、いったん止めて他の事をしよう。腰のベルトにぶら下がっているショートソードを抜いてみた。
「おっ、何となく使い方がわかるな、切るというより叩き潰す感じなのか…突くのも有効だな」
【気配察知】を使って森に何かいないか探してみる。
「なんにもいないな、さっきから魔法を連発してたから動物は逃げちゃったか…魔物もいないな。素振りでもしてみるか…」
何度か剣を振ってみると身体が自然と動くようになってきた。【体術】のスキルも効いてるぽいな、地球ではこんなに動けなかったから楽しいぞ
「よっ!はっ!ほい!それ!」
「それなんの踊り?」
「うわっ!」
突然声をかけられた。全然気が付かなかった……素振りを止めて声の方を向いた。革の胸当てを身につけた女性がこちらを向いて立っていた。赤髪の美少女だ、胸当てをしてても激しく主張する
「いや、ちょっと剣の練習をしようと思って……」
「こんな森のそばで?衛兵に頼まれたから見に来たけど…確かに怪しいわね」
「え?今までの行動誰かに見られてたの?」
「違うわよ、草原で光が見えたから見てきてくれって頼まれたのよ、そしたら剣を持って踊ってる怪しいアンタが居たってわけ」
「そうなのか…でも踊ってるって…素振りしてただけなのに…それに怪しくはない!」
「こんな所で剣の練習している時点で十分怪しいわよ。衛兵が言ってた光ってアンタが原因だったりする?」
魔法の事はあんまり言わない方が良さそうだな、ただでさえ怪しいヤツ認定されてる訳だし……
「いや、俺は違うぞ。それに光にも気が付かなかったけどなぁ」
誤魔化してみたが微妙にジト目で見られてる。可愛い娘のジト目はご褒美かな?
「はぁ~、まぁ良いわ。アンタ冒険者でしょ?一緒に来てちょうだい。衛兵にも説明しないといけないし…」
「お、おう、わかった。ついて行くよ」
「後ろを着いてくるのは良いけど、変な事したら叩きのめすからね」
「うーすっ」
そういえば名前聞いてなかったな
「俺はアルフレッドだ。君は?」
「リーゼロッテよ」
そう名乗ると彼女は城門に向かって歩きだした。彼女について行くが会話がない…今のうちに彼女を【解析】してみよう。
名前:リーゼロッテ・グレッシェル(16)
種族:ヒューマン(女)
ジョブ:剣士
所属:冒険者ギルド(B)
称号:辺境伯の姪
レベル:25
ステータス
STR:210
VIT:230
INT:240 [+10]
DEX:210
AGI:200 [+10]
LUK:95
魔法:
【火魔法】【風魔法】
スキル:
【共通言語】【礼儀作法】【料理】【魔力操作】【剣術】
装備:
ミスリルショートソード・革の胸当て・妖精のケープ・革のブーツ・マジックポーチ・疾風の腕輪・灼熱の腕輪・叡智の髪飾り
〔称号:辺境伯の姪〕はい、アウトーーーー、バリバリの貴族やないか!そして高級装備!でも辺境伯の姪がなんで冒険者なんてやってるんだ?
会話がなく気まずい雰囲気であるが特に話す内容もないので黙ってついて行くしかない……逃げたら間違いなく捕まる気がするし……
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