第2話 人間との遭遇
どうも作者です。今日は気分がいいのでもう一話投稿します。
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俺はさっきゴブリンが出てきた扉の方に向かい、初めて部屋の外に出た。
そこにいたのは、ゴブリンだった。しかも、大量にいる。おそらく集落のようなものではないかと思われる。
『この数を倒せば、俺はさらに強くなれる。
お前らはただの餌だ。』
ゴブリンの中には、弓や石製っぽい剣、杖を持ったやつがいるが、大体は布切れ一枚の状態のやつが大半だった。
俺は近くのゴブリンの喉元を真っ先に噛みちぎり、その隣にいたゴブリンの体に体当たりをして、その奥のゴブリンごと突き飛ばした。
ゴォォォォォォ
『!? なに、こんなところで火の玉が飛んでくるだと、あの杖持ちか。』
杖を持ったゴブリンが火球を放ってきたがノーコンすぎて手前に落ち、咥えていたゴブリンを杖持ちに投げ飛ばした。
それだけで杖持ちは吹き飛び、木にぶつかり動かなくなった。
ヒュンッ ズバッ
俺の近くに矢が落ち、それと同時に剣持ちが俺のことを横薙ぎで切ろうとしてきたが、それをジャンプしてかわし、剣を持っている手をひっかいて引き裂き、喉元に噛みついた。
それに怖気づいたのか、弓持ちが逃げようとしたが、俺よりも移動速度が遅いため、余裕で追いつき背中を爪で引き裂いた。
【アナウンス、ウルフが成長限界に達しました。これより、進化の眠りにつきます。安全な場所に移動してください。】
『進化? 俺はさらに強くなれるのか?安全な場所か、最初の部屋に戻るか。』
最初の部屋に移動したあと、猛烈な眠気に
襲われた。
『ン?』
俺は体感だと数時間ほど寝ていたようだ。
フレイムウルフ…炎の力を扱うことができるようになったウルフ。中級者クラスの探索者が3人以上居たら勝てるレベル。Cランク。
そのとき、
ドタドタドタッバンッッッッ
『!? 誰だ!!』
そこにいたのは、扉を開けたまま硬直した人間の男だった。
「∞∆∥∈∃∏∌≯∋∅∇‰!!」
ドタンッ
男は驚きながらもすぐさま扉を閉めた。
『いったい何だったんだ?』
俺はそう思いながらも男が開けた扉とは違う下に行く扉に進んだ。
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《男視点
俺は最近中級探索者になった林剛(はやし ごう)だ。
中級探索者になった影響で新人の研修に来ているここは、日本で初めて観測されたダンジョンである、〘常闇の星〙というダンジョンだここは、50階以上も階層があり、今だに最下層が観測されていないダンジョンの一つでもある。
政府がダンジョンを民間化したことにより、未成年者の探索者率が大幅に上がったが、俺達、先輩探索者が研修をしているため死亡事故が少ないんだよな。
そんなことよりも、このダンジョンは5階層ぐらいまでは一番強くてもウルフ程度しか湧かないから俺一人でも新人を守ることぐらいできるだろと思って志願したはいいけど、
最近の若者はすごいなー
「せい!!や!!」
そう、何と言っても俺が教えれることがそんないないのである。この研修が始まってから教えたこととしては、毒草と薬草の見分けからぐらいだ。
そんな調子でゴブリンを狩りながら進んでいると崖の部分に扉を発見した。
「先輩、あの扉なんですか?」
「わからない、だが、いい予感はしないな。しかし、発見者としては協会に報告する義務がある、一旦あの奥を見てくる。俺になにかあったら逃げて、このことを協会のやつらに話せ。」
「はい。」
そして、俺は最新の注意を引きながら扉の方へと近づいた。しかし、あることに気づいた。
「そういえば、ここらへんではゴブリンを見かけていないな。
!? 何だこの死臭は!?」
そこにあったのは、大量のゴブリンの死体だった。中にはソードやアーチャー、マジシャンの死体もあり、その大体が喉をえぐられて死んでいる。
俺はその死体に近づいた。
「この傷はえぐられたんじゃない、噛みちぎられている。この歯痕はウルフのものだ。しかし、この数の死体だ、ウルフがどれほどの強さになっているか検討もつかない。」
いったんここは下がるべきだと判断し、新人の方へ向かおうとすると、
ドクンッッッッ
急に扉の方からの威圧感が途方もなくでかくなった。
俺は肩で息をしながら走っても、扉の方に近づき、その存在を確認しようとした。
そこにいたのは
「ふ、フレイムウルフ…」
驚きだ、こんな浅い階層にCランク級のモンスターがいることも驚きだが、そんなことよりも、新人が多くいるこの階層でこのモンスターを野放しにしてはいけない、そう思った。
その瞬間、俺は急いで扉を閉め、全力で走りながら新人のもとに向かった。
どうやら新人もあの威圧感に当てられたようで、意識を失う寸前だった。
だが、俺が新人を背負うと、意識を取り戻し、いまのは何だったのかを聞いてくる。
しかし、あのクラスのモンスターの存在を教えてしまうと、協会の不利益になってしまうため、協会本部についてから話すといい、
その場からの離脱を急いだ。
後に聞いた話だとあの威圧感は、あれよりも下の階層で感じた人が結構な数いたようだ。
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