現代ダンジョンに魔物として生まれた狼

ミカンの箱

第1話 俺の生まれたダンジョン

 現代社会にダンジョンが現れ、特殊な力を使うことができるようになって2年、社会は落ち着きを取り戻し、ダンジョン資源の有用性に気づき、探索者と呼ばれる職ができた。


 ここは、とあるダンジョン、世界的に見れば日本という国で最初に発生したダンジョンのとあるフロア、人と同程度の知能を持った狼が生まれた。




『ン?俺はいつからここにいたのか…全くわからない。ここはどこだ?』


 この狼はダンジョン内で発生する生物、通称モンスターと呼ばれる生物の一種であった。


 【フロアマスターからの一言、「強くなれ、そして、世界を変えろ。】


『!?』


 なんだ今の声はいや、あれは声なのか?頭の中に直接響いてくる。


 だが、なぜだろう嫌な感じはしない。


 たしかに俺は強くならないといけない。

そんな気がした。


 その時、


 バタンッ


「ゴキャキャッキャッギャッ」


 人形の生物が入ってきた。


 大きさは俺と同じぐらいか、武器は棍棒、

腰には布一枚、


『!? なんだ?急にあいつの情報が頭の中に入ってきた。』


ゴブリン…緑色の体色をした人の腰ほどの大きさの人形モンスター。群れていないととても弱く、探索者にとっては初心者用のモンスターと言われるレベル。Eランク。


 なるほど、これがあいつの情報か。


 それだったら俺自身もわかるんじゃないのか?


ウルフ…狼のようなモンスター。初心者には倒すのが難しいが中級者だと、一人で狩ることができるレベル。Dランク


 なるほど、俺はどうやらあいつよりも強いらしい。

 それに、さっきから本能が狩りを求めている…気がする。


 先に動いたのはゴブリンだった。俺が考え事をしている隙に近くまで近づいていて、俺が気づいたときは棍棒を振り上げようとしている姿だった。


 だがしかし、さらに俺の体は早く動いた。


 俺はゴブリンが振り上げている腕を自前の爪で裂き、喉元に噛みついた。


 それだけでゴブリンはもがき苦しみ、少ししたら動かなくなった。


【アナウンス、ウルフはスキル、[ひっかく]と[パワーファング]を獲得しました。】


『!? またあの声か、なんだ、スキルを獲得したのか?それになんだろう、さっきよりも体が軽くなったような気がする。』


 こうして俺の初戦闘は何事もなく終わった。



____________________


 どうも、作者です。新作書いてみました。

まあ、この作品は自分の気分で書いていくので投稿頻度が遅いかもです。

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