アイは飛び膝蹴り
菜月 夕
第1話
「アイは飛び膝蹴り」
学生時代はスポーツ、それも格闘系で汗を流していた。
格闘は、人と人の対話である。拳と拳。肘と膝。異種格闘技ともなるとまったく新しい対話が始まる。
この対話の世界を考えると、人だけの世界ではこれ以上の発展は無いのでは考える様になった。
生命は多様性でその可能性を拓いてきた。新たな知性を生む事が対話の多様性と可能性をひろげる。
そう考え、新たな知性の研究へとのめり込んだ。
そして多重立体素子。しかも自ら素子同士を連繋・構築して記憶する画期的なAIを創り上げた。
しかし、それは知性とは言えないただの検索装置にしかなっていなかった。
なぜだ。脳で行われるニューロンの設定をここまでシュミレートしてるのに。
私は思わずそのマシンを叩いてしまった。
すると、知性らしき反応が。
しかし、素子の修復機能が働いてしまうのか、何度やってもその反応は長続きしない。
そ、そうだ。もっともっと強い衝撃を与えれば。
そして、私はそれをやった。
かくして人間の最適なパートナー、アシスタント・インテリジェンスのアイは生まれた。
しかし、2人ともその経緯を語る事は無かった。
アイは飛び膝蹴り 菜月 夕 @kaicho_oba
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