第4話 休日の街
はっきりした理由もなく街をぶらつく人間が一番多いのはなぜか。ほとんどの人間がはっきりとした理由を持って生きているわけではないからだ。大抵の人間ははっきりした理由もなくなんとなく生きている。生まれた時だってはっきりした理由なんかありゃしない、知らないうちに生まれて気がついたら生きている。だからその続きでなんとなく生きている。はっきりした理由や目的を持って生きている人間は少ないがいることはいる。彼らには何か欲しいものがはっきりしている。そのために生きている。若い人だと大抵は交際相手だ。付き合う相手が欲しくてぶら付き回っている。相手は若くて可愛い子なら誰でもいい。可能なら前に付き合ってた子よりは、可愛くて綺麗な子の方が嬉しい。まあ大抵はこんな理由でぶらついている。だから大抵 次に付き合う相手はどんどん可愛く、どんどんきれいな子になってしまう。こうして どんどん自分で自分の首を絞め 付き会える相手がどんどん少なくなってしまう。初めの頃のように どんな相手でもいいという謙虚な気持ちには戻れない。一度綺麗なこと付き合って味を覚えてしまうと大変だ。次の相手が簡単には見つからなくなる。こうして孤独な時間が長くなり、老いて最後を迎えることになる。みんなそうはなりたくないので 、街をぶらつき回る。なんとか自分が理想とするような相手に会えないものだろうかと考える。そうしているうちに一生 というのはすぐに終わってしまう。もうあまり時間が残っていないのだと 焦る。希望年収を調整し希望する年齢も上げ。それでも自分が望むような相手にはなかなか会えない。そりゃそうだろうと思う。君が望んでいるのは恋愛であって取引ではない。取引は 条件のすり合わせ かもしれないが、恋はそんな風にして始まらない。出会った瞬間のインパクトこれがほとんどだ 決して条件ではない、どちらかというと驚きや意外性に近い。だから 調整 やすり合わせは無理だ。街をぶらつきながら 出会いの確率を上げるために 思い出の場所が一度 可愛い子を見た場所に行ってみるが確率は低い。あの時見た、あの可愛い子のような女の子にはなかなか会えない。そんなものだ 恋の出会いのチャンスは一度きりだ。もたもたしてたらすぐにチャンスを失ってしまう。分かっていても一度話をしただけの彼女を忘れられない。今日も街をぶらつくことになるんだろうなぁ。
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