科学的な適職

自由な働き方には実は自由がない。

最近、フリーで、個人で働くと言われている。自分も、これからの時代は、個人のスキルを高めて、持つものだけが仕事をするようになるものだと思っていたので、驚いた。


フリーの個人で働くことは、自分だけの力で仕事の契約を見つけることになる。また、フリーと言っても、クラウドワークスのような請け負い仕事では、自己でスケジュールを組むことは難しく、ストレスとなると忠告されている。


確かに言われてみると、その通りだ。

クラウドワークスを見たことはあるが、結局、自宅のパソコンに向かっていること以外は、会社にいることと同じではないか、とも思っていた。


自由な時間の使い方を獲得できるのは、専門性の高いスキルを持っていることがカギのようだ。


仕事において、幸福度を高める指針として、7つの項目があげられている。


自由、達成、焦点、明確、多様、仲間、貢献。


自由では、スケジュールやタスク、社内ルールへの意見を言えることなどへの自由があると幸福を感じる傾向にあるとのことだ。


達成では、小さくとも達成したと思えることがあることが幸福につながるらしい。それは、錯覚でもいいとのことだ。


焦点とは、仕事に対する姿勢を2つのタイプに分けて、それぞれに向いた職業をあげている。価値観によって、適職を考えるべしと捉えた。


明確さは、賃金についてだ。評価の基準が明確で、タスクを明確に設定できることが、幸福につながるらしい。


多様の項目では、仕事のなかで変化を感じられることが、幸福につながるらしい。


仲間の項目では、職場に友人がいることが、幸福につながるらしいとある。自分に似た人がいる環境に身を置くべし、とある。


貢献の項目では、他人の役に立つことをすると、自尊心や、親密感や、自律性を感じて、幸福になりやすいらしい。


ヒルティの幸福論においても、疲れたときには、別の仕事をすることによって、休まるものがあるとあった。複数の作業をすることによって得られる刺激は、適度なストレスなのかもしれない。自分は、完全な分業のみ経験しているので、プロジェクトを初めから終わりまで行うことは、イメージがつかない。実感はわかないが、業務は色々あるほうが、良さそうとだけ覚えておきたい。


仲間がいると望ましいことは、ラッセルの幸福論にもあった。どんなに給料が下がっても、気の合う仲間のいる環境に身を置くべきだ、とあった。価値観の違いで衝突しつづけることは、人の負担になると、ずいぶん前から指摘されていたのだ。とはいえ、その選び方については、直接見る以外にはなさそうだ。ならば、自分の価値観をよく理解した上で、言葉づかいや、ファッション、人相など、似たところを探す準備をすることが良さそうだ。


自由は、望ましいものの、裁量のある仕事というものがよくわからない。決められた時間に、決められたことをする仕事は、経験した。ある目標があって、それに向けてタスクとスケジュールを設定する仕事をしたことがない。知っていることを元に、予測をすると、YouTuberやブロガーなどは、当てはまりそうだ。今や、レッドオーシャンとなっているが、当てはまると思う。

ただ、専門性を持っているなら、情報の分析を発信するとか、分かる人が多くなるように方法論を伝えるとか、ブルーオーシャンを見つけることはできるかもしれない。自由のためには、専門性のある知識や技術を持つことが必要なのかもしれない。


フリーで仕事を受けることが、幸福と繋がらないことは、嬉しい情報だった。

高度に専門的なスキルがあれば、フリーという選択肢はあるのだろうが、今の自分には、幸福につながる環境を探すことが重要のようだ。

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