第十六章:イチャイチャほのぼのセカンドシーズン
メアリー・ローマックス
閑話的新章です。
のんびりしてるところもお楽しみ下さいませ。
予約投稿設定忘れてましたwww
★★★ ★★★ ★★★
メアリーは
「失礼致します。お呼びでしょうか」
メアリーは娘であるマチルダが元日本人の転生者として、前世の記憶を完全に取り戻した事をきっかけに、日本語がぐんぐんと上達した。
当初のたどたどしさがなくなっており、ほぼネイティブと変わらないレベルで受け答えが出来るようになっている。
伊吹はオフィスチェアに座ったまま、デスクの向こうに立っているメアリーへと目をやる。
「うん。今後のメアリーの業務内容について話し合おうと思ってね」
メアリーはアメリカ国籍を捨て、日本国籍を取得した。アメリカでの弁護士資格は今後も有効であるが、
「今後もアメリカの法人や団体との交渉の際、メアリーに担当してもらいたいとは思ってる。
同時通訳出来るほどの能力があるんだから、それを活かさない手はない。
けど、メアリーがしたい事や今後の希望などがあれば、先に聞いておくべきかと思ってね」
「希望、ですか。
まだ日本語の読み書きが難しいのですが、いずれは日本の弁護士資格も取って、副社長のお役に立てればとは考えていますが……」
伊吹がオフィスチェアから立ち上がり、メアリーの方へと歩み寄る。
「ほう?
「えっ!? っと、はい。そうです……」
メアリーは伊吹が背中へと密着して来た事に驚き、戸惑う。
「僕の役に立ちたいと。なるほどなるほど。
例えば、どのように役立ちたいのか教えてもらえないかな」
メアリーは伊吹に耳元で囁かれ、ビクっと肩を震わせる。これは、どのように答えるのが良いのだろうか、と少し考えてから、メアリーが口を開く。
「こ、国内企業を吸収合併する際の助言や、海外取引で必要となる手続き、さらには事業者として必要な資格の申請など……」
「堅い、メアリーさん堅いよ。お尻くらい柔らかく考えて答えて」
メアリーは伊吹に尻を撫で回されて混乱する。
「えっと、ゆるクラで拠点を作成するのをお手伝いしたり、英語で配信する際の台本をご用意したり、ひゃっ!?」
伊吹がメアリーの内ももに触れた事により、さらに混乱が深まる。そして伊吹の手が徐々に下腹部へと近付いていき、ようやくメアリーは伊吹が求めていた言葉に気付く。
「い、いつでもお呼び頂ければどんなお世話でもさせて頂きます!」
「そうか、その言葉が聞きたかった。では、今日の夜に僕の寝室へ来るように」
「はい、分かりました!!
……、えっ!?」
今からじゃないのか、という欲求に近い疑問が口から出そうになるが、メアリーは何とか堪える事に成功する。
伊吹がメアリーから身体を離し、肩を掴んで向き直らせる。
「いいか、メアリー。絶対にマチルダにバレないようにな。ややこしくなるから」
「あー……、はい。分かりました」
その言葉を聞いて、メアリーは納得する。今、メアリーが伊吹と会っている事をマチルダは知っている。自分がそう伝えたからだ。
そして事後の状態で戻って来たら、すぐにバレるだろう。そうなると、何を聞かれるか、何をしろと言われるか、分かったものじゃない。
最悪の場合、次にメアリーが伊吹から呼ばれた際、マチルダに盗聴マイクや盗撮用カメラを仕込まれる可能性まで考えられる。
「我が娘ながら、時々どうしようもないなと思う事がありまして……」
「時々?」
メアリーと伊吹が笑い合っていると、伊吹のスマートフォンが着信音を鳴らす。
「げっ、マチルダだ」
すぐに伊吹が出て、スピーカーモードに設定する。
『今晩うちも行くしな!』
どうやらすでに手遅れだったようだ。
「「絶対ダメ!!」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます