スライム討伐
街を出ると草原が広がっていて所々でボーリングの玉程の大きさをした透き通った水色のスライムが飛び跳ねている
スライムの体の中にはビー玉程の赤い核がありその核にダメージを与えるとスライムを倒す事がが液状のスライスの体は少しの振動で核が動き回る為核にダメージを与えるのは意外と難しいらしい
(今までに体験した心霊現状で核だけにダメージを与える事が出来る方法は……)
奏汰は前世で体験した心霊現状を振り返る
「あ!高校時代に体験した心霊現状なんかはどうだろう」
奏汰は高校時代に体験したある心霊体験を思い浮かべる
高校時代のある日
友人の誘いで飲食店でアルバイトをするようになった奏汰、普段は21時までだったがその日は金曜日の割に客が少なかった為、友人と共に1時間早上がりする事が出来た
バイトの作業服から学制服に着替えている途中友人が
「そういえば昨日、部室にユニフォーム忘れたんだった…一緒に学校戻らない?ジュース1本奢るからさ!」
明日は部活の大会があるらしい
「なんで今日休み時間とかに取りに行かなかったんだよ〜面倒だな〜」
「そこを何とか…お願い!!」
「…分かったよ、行ってあげるよ!その代わりジュース1本な」
「うぃ!」
2人は学校へ向かった。
奏汰は自転車通学で友人は電車通学、学校からバイト先までは地味に遠いが奏汰は自転車を押しながら友人と一緒に学校まで歩いた
学校へ付くと普段は野球部が遅い時間まで部活をやっているのに今日は人の気配が無い校内の電気も消えていて真っ暗で静まり返っていた
「野球部今日は部活終わるの早いな!」
「誰もいない学校なんて初めてだよ!」
友人が嬉しそうにしている
2人は部室に向かう前に自動販売機がある売店へ向かう
自動販売機は4台あり売店の外に置いてあり勿論、売店はしまっていた
「そういえば、この自動販売機の上にちょうど廊下の窓あるじゃん」
友人は4台ある自動販売機の内1番左の自動販売機の上の窓を指差す
「昔あの窓から…」
「……怖い事言うなよ」
バチッ!
っとさっき友人が指さした3階の窓の下にある自動販売機のライトだけが突然切れた
「うわ!!」
2人は声を上げて驚いたと同時に他の3台の自動販売機はライトが着いたり消えたりしだした
「ギェェー!」
今まで聞いた事の無いナニカ、不気味過ぎる鳴き声が響き渡る
2人は鳴き声の方を見る
「……何だあれ」
上を見上げる2人
4台の自動販売機のライトも消え辺は暗闇に包まれ、はっきり見えた訳では無いが周囲の暗さよりも格段に暗いナニカ、初めは物凄く大きい鳥かと思ったが、人の大きさで手足を大の字に広げ此方を見ている様に感じる
「うわぁぁぁ!!」
友人が奏汰を置いて1人走って逃げていった
逃げ遅れた奏汰は後からナニカに学生服を強く引っ張られる感覚におちいる
(ヤバい……逃げなきゃ)
奏汰は自転車に乗り無我夢中で漕いだ
あっと言う間に友人に追いついたが学校を出る所までは奏汰は気を使って友人の走るスピードに合わせた
学校を出てからも制服を引っ張る感覚がある
「奏汰…後」
奏汰は恐る恐る後を振り返る
ちょうど背骨にあたる部分、制服の一部が不可思議にピンっと後に引っ張られている様に伸びている
「うぁぁぁ」
叫び声を上げながら奏汰は全力でペダルを踏み家へ帰る
前世での心霊体験を思い返した奏汰の瞳は黒色から白銀の瞳に変わり、瞳に映る全てのスライムに向かって奏汰の背中から透明な腕が伸びる
透明な手はスライムの体内に入り込み体内の核を掴むとスライムの体内から核を引っ張り上げる
核を失ったスライムは形を維持出来ずドロッと液体に変わり消滅した
消滅した後、核は赤黒い魔石に変化する
透明な腕は掴んでいる魔石を律儀に奏汰の目の前に置き奏汰の背中へ戻ってゆく
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