最終話 クリスマスの朝

朝、目覚めると温海のベッドで寝ていたけど、何となくベッドに入った事は覚えてはいる。

お泊りだから夜遅くまで盛り上がるぞ!って思ったけど、気づいたら寝ていた。

どうも、夜ふかしが苦手で、22時過ぎたら眠くなる。

昨日はさらにお腹いっぱいになって、余計に眠くなった。


(もっと夕と温海と盛り上げると思ったけどなー)


そう思いながら2人の方を見ると、1つの布団で寝ていた。


(ほほう、これは昨晩盛り上がった……ってないか)


わたしが寝ている間にあんな事やそんな事をしてはいないだろなぁ。


「ん……おはよう……」


夕が目が覚めたようだけど、温海はまだ寝てる。

そして、温海は夕に抱きついていたけど、ぬいぐるを抱いて寝ると言ってたけど

昨晩は夕に抱きついて寝てたみたい。


「んん……夕……起きたの?寒いから……まだ起きたくない……」


温海はそういいながら、自然に胸に顔をうずめてるけどうやらましいぞ。


「温海ちゃんは甘えん坊だな~よしよし~」


夕は子供をかわいがるようにするけど、こうやって見ると親子見えない事ないけど。


「おはよう、夕。温海はまだお眠だね」

「そうだね~。寒いし~布団から出たくないよね~」

「今日は特にする事もないし、しばらくごろごろしてようか」

「だね~」


時計を見るとまだ7時。

何時もなら学校へ向かう時間だけど、冬休みだしゆっくりする。


「ねえ、夕、わたしが寝ている間に2人で楽しんだ?」


わたしが聞くと夕は


「文乃ちゃんが寝た後~わたしたちもすぐ寝たよ~」

「そうなんだ」


何かあったら夕の事だから素直に話してくれると思うけど、この様子じゃ何もなさそう。


「ただ~寝ている間に温海ちゃんが抱き着いてくるだけじゃなくて~胸に顔をうずめてたよ~」


多分、寝ててわざとじゃないけど、寝がらでもちゃんと胸に顔をうずめるとは流石。

でも、夕の大きな胸だと、身体が小さい温海が抱きついたら自然にそうなるかな?


「ん……暖かくて……柔らかい……」


温海はこういうけど、顔を見てる寝てはいるけど……実は起きてたりしないよね?


「温海ちゃん、そろそろ離してくれないかな~」


夕もそろそろ離して欲しいみたいだけど、温海はまだまだ目が覚めないみたい。


「ん……お母さん……もっとこうしたい……」


温海はついに夕をお母さんと呼びだしたけど、寝ぼけてるのかな。


「温海ちゃん、わたしはお母さんじゃないよ~」


夕がそう言うと、温海も気づいたらしく……目を覚ました。


「ご、ごめん、夕、寝ぼけてたみたい……」


流石に温海も目が覚めたけど、その様子をわたしに見られててさらに焦る。


「ふ、文乃、今のは寝ぼけてただけだからね!」

「はいはい、わかっていますよー」

「なんかその言い方は引っ掛かるけど……わざとじゃないんだからね!」

「それはわかったから~そろそろ離してよ~」

「あ、夕、ごめん」


温海は慌てて夕から離れたけど、顔を赤くしてかわいいなもう。

朝ごはんの前にお腹いっぱいになりましたよ。


「冬休みだからって何時までも寝てないで、起きるわよ」

「そうだね」


寒いけど、我慢してベッドから出る。

その後、歯を磨いて顔をあらい、髪を整えて着替えをして1階へ降りる。

すうと、成子さんが朝食の準備をしてくれていた。


「みんな、おはよう。なんか意外と静かだったけど、すぐ寝たのね」

「は、はい。すぐ寝ちゃいました」

「文乃は意外と早寝なのよ」

「あら、そうなの?一番夜ふかししそうに見えるけど、意外ね」

「よく言われます」


なんかわたしは朝ぱっと起きて、昼間はパワー全開に動いて、夜になると電池が切れたように眠るタイプ。

なので、意外と夜ふかしができないけど、昨晩はもう少し夜ふかししたかったな。

特にする事はないけど、恋バナ……は百合カップル相手にしてもしかたがないか。

大体の事は聞いてるし。

わたしの恋バナもないし、やっぱりやす事がなかった。


「ごちそうさまでした」

「どういたしまして」


朝食を頂いて温海の部屋に戻ったけど、今日は特に予定はない。

お泊り会をする予定だったから、今日の事は考えてなかった。


「する事はないけど……どうしよう」

「そうね、何も考えてなかったわ」

「出かける気もあまりしないからだなぁ」

「それじゃ~文乃ちゃんの家に荷物を運びに行こうよ~」

「そうだね、そうしようか」

「あたしもそれでいいわ」


ということで、わたしの家に向かう事にした。


「お世話になりました」

「いえいえ、また遊びに来てね」

「はい、そうします」

「では、気を付けてね。温海も早く帰りなさいよ」

「わ、わかってるよ。では、行ってきます」

「お邪魔しました」

「成子さん、また来ます~」

「では、いってらっしゃ」


成子さんはもう帰るの?って感じだったけど、もっと居ても良かったかもとは思ってる。

でも、今日は完全な無計画だったので、早々に帰る事にした。


 外の空気は冷たく、通勤時間も過ぎてるので駅は空いている。

ただ、年末のせいか車通りは多めではあったけど、電車は関係ない。

電車を降りるたけど、お父さんもお母さんも仕事で家にいないので家までは歩き。

夕から貰ったプレゼントは温海の家から夕が持ってくてる。

わたしのは温海のぬいぐるみよりも大きいから、中身は何だろう。

ただ、容からクマとかじゃないのはわかる。


「ただいまー」


家には誰もいないけど、ついただいまっていってしまう。


「お邪魔します」

「お邪魔するよ~」


2人も家にあがると、わたしの部屋にくるけど2日居なかったらとても冷えてる。


「お茶を淹れるから待っててね」


暖房を入れるて、台所でお茶を淹てくる。

さっき朝食を頂いたけど、何かないか冷蔵庫を見ていたら……

わたしたちの分と書いたケーキが残っていた。

どうやら、夕と温海が来る事がわかってたみたいだけど、流石私の親だ。

だた、食べるにはまだ早い気がするけど、ひとまず聞いてみよう。


「お茶の他にケーキもあるけど、食べる?」

「超足を食べたばかりだけど……頂いてもいいわよ」

「わたしも貰うね~」

「わかった、持ってくるくるよ」


冷蔵庫からケーキを出して、部屋へと持って行くがこのケーキは誕生日の時に

買った近くの店の物だけど、昨日食べたケーキも惜しい買ったけどこっちもこっちで美味しいよ。


「昨日のケーキも良かったけど、こっちも美味しいわね」

「文乃ちゃんの誕生日の時に寄ったお店だよね~」

「うん、そうだよ。こちらはこちらで美味しいよね」


昨日食べたケーキは高級というか、上品なケーキだったけど

こっちは庶民的でありながら、手の込んだケーキと言う感じで美味しい。


「ごちそうさまでした」

「ごちそうさま~美味しかったよ~」

「どういたしまして」


なんか、昨日から食べてばかりだけど、これはこれでいいよね。

この後、特にする事はなかったけど、夜話をしなかった分、話をして盛り上がった。

特にとりとめのない話だけど、気づいたらもうお昼だ。


「もうお昼だけど、どうする?」

「ケーキも頂いたし、そろそろ帰るわね」

「そうだね~。そろそろ帰るね~」

「そうか、駅まで送っていくけど?」

「寒いからいいわよ。それに、昼間だし」

「そうか、気を付けて帰ってね」

「わかったよ~。あ、プレゼントの中身見てないよね」

「そういえば、そうだった」


夕に言われて、夕のプレゼントの封をはがすと……なかみは某有名ゲームの

スライム型をしたぬいぐるみだった。


「ありがとう、夕。大事にするよ」

「うん、そうしてね」

「だから大きかったのね」


形から何となく予想できたけど、思ったよりは大きいサイズだった。

でも、夕から貰ったものだから大事にするよ。


「それじゃ、行くね~」

「お邪魔したわね」

「それじゃ、今度は初詣かな?」

「そうね、また来年会いましょ」

「良いお年を~」

「それじゃ、また来年」


2人が帰るの見送ると、貰ったぬいぐるみを何となく抱きしめた。

ぬいぐるみを抱くなんてわたしの柄じゃないけど、たまにはこう言うのはいいじゃない。

でも……意外と置き場所がないから度するか悩んだけど……仕方なく箪笥の上に

スライムはが鎮座する事なったのであった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

クリスマスを百合カップルと過ごすのは許されますか? しいず @shiizuu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ