第4話 クリスマス・イブの夜
夜になると、寒さはさらに強まって温海の家に着いた頃にはすっかり身体が冷えて来た。
「3人共、お帰りなさい。お風呂が沸いてるから、1人ずつ順番か3人一緒に入ってね♪」
「お姉ちゃん、3人は無理でしょ」
「だって、文乃ちゃんだけ仲間外れなのはかわいそうでしょ?」
「それだったら、1人ずつ入るわよ」
「それじゃ、文乃ちゃんからは入ってね」
「ありがとうございます。では、お先に頂きます」
温海のお姉さんの成子さんは気さくで明るい人で、ツンデレの温海とはまた違う。
そして、見た目もまさに「お姉ちゃん」って感じで、これはこれで好み。
もし、わたしが温海のお姉ちゃんと付き合ったら……って言いたいけど、彼氏さんがちゃんといるそうだ。
もっとも、温海のお姉さんと付き合ったら、関係性がかなり複雑になるけど
それはそれで面白そうではあるんだけどね。
ただ、わたしが女性と付き合うかどうかは、何度も言うけどまだまだわからない。
わたしが先にお風呂を頂くと夕が入り、温海が入ったのであった。
「いつも思うけど、温海の髪って乾かすの大変そうだよね」
温海の髪はロングのツインテールが結える程だから、解くと結構な長さになる。
あと、髪を結っていない温海は貴重でもある。
「確かに手間だけど、キャラのためだからね」
「そういえば、最初はキャラ作りだったって言ってたね」
「今じゃ~立派なツンデレツインテールだからね~」
「あ、あたしにあってうから、べ、べつにいいじゃない」
温海は普通に照れるけど、確かにイメージ通りだからね。
流石に金髪じゃないけど、金髪にしたらまさにエロいゲームに出て来そうなキャラになりそう。
いや、温海にはエロは無理だけどね。
「温海ほどじゃないけど、夕も長いよね」
「わたしはこれぐらいがちょうどいいかな~」
夕の髪は肩より数㎝長い程度だけど、これ以上は伸ばす気はないらしい。
わたしはセミロングとショートの間ぐらいの長さだけど、長いのはどうも好きじゃない。
「文乃は伸ばさないの?」
「なんか、長いのはうっとしいんだよね。何度か伸ばそうとしたけど、無理だった」
「文乃ちゃんが~神伸ばしたの~みて見たいかもね~」
「一応、一番長い時の写真はあるけどね」
「へ~、見たいな~」
「あたしにも見せないさなよね」
「言われなくてもちゃんと見せるって」
わたしはスマホにある、一番髪が長かった中3の時の写真を見せた。
「んー、単に髪が長くなった文乃ね」
「長いと言っても~肩に着か叶いぐらいで~今より数㎝ぐらい長いぐらいなのね~」
「うん。わたしにはこれが限度だった」
一番長い時でも、こんな物だからわたしには夕の長さすら無理だな。
「みんな~食事の準備ができたわよ~」
成子さんが呼ぶので、1階に降りて食事を頂く事にした。
*****
「ふう~、お腹いっぱい。ローストチキンは美味しいかったよ」
「下ごしらえから入れると1週間もかかってるから、美味しいわよ」
「あと、ケーキも1流店だけあって、美味しかった」
「でも、料理を食べた後にケーキ3つは多いわよ」
「だって、余らせるのはもったいないし、甘物は別腹だから食べちゃったよ」
「そうだとしても、良く食べらるわね」
「育ち盛りですから」
「そう言事にしてあげるわ。今はいいけど、将来太るわよ」
「それは困る。せめて、夕みたくグラマラスなボディーならいいけど」
「はははは~」
3人の中で一番食べるのは確かにわたしだけど、今は太ってないけど
温海が言うとおりに、将来は太りそう。
次は夕だけど、夕も女の子ににしては食べる方だけど、夕は胸も大きくて
身体自体も太ってないけど、いい感じの柔らかさがあるんだよね。
ある意味、一番りそうな体型。
温海は、背も小さいけど、身体も痩せてはいないが細い感じ。
食べる量は少ない訳ではないが、多くもない感じ。
「それはともかく、クリスマスのプレゼント交換と行かないな?」
「そうね、そうしましょ」
「それじゃ~わたしからだね~」
夕のプレゼントは大きくて目立つので、夕からプレゼント渡す。
「夕、ありがとう」
「あ、ありがとね。中身は……ぬいぐるみよね」
「うん、そうだよ~」
「開けていかしら?」
「どうぞ~」
温海が封を開けると、やはりクマのぬいぐるみであった。
サイズはちょっと小さいけど、温海は喜んでる。
「わたしのは……開ける持ち帰るのが大変そうだから、帰ってからあけるけど
このサイズを電車で持ち帰るのはちょっと大きいかも」
「そういれたらそうだったね~。買った時はお父さんに車で持って帰ったけど
文乃ちゃんが持って帰る事を忘れてた~」
夕は家に持って帰る事は考えてたけど、わたしが持って帰る事を考えてなかったみたい。
夕は天然キャラと言う訳じゃないけど、時々こういう感じになるが夕らしくて好きだよ。
「別にいよ、持ち帰る大きさだから。家の近くの駅に着いた、迎えに来てもらうから」
「ごめんね~。明日は最寄り駅まで一緒に持って帰るよ~」
「夕が行くならあたしもいくわよ」
「2人ともありがとね。それじゃ、今度はわたしのだよ」
わたしは夕の物と比べたら小さいけど、物はちゃんとしてるよ。
「ありがとう~」
「文乃、ありがとう。開けていいからかしら?」
「うん、いいよ」
温海が封を開けるとネックフォーマーだったが、最初は何だかわかなかったけど
頭からかぶって首にすると教えてあげた。
「これは暖かいわね。マフラーみたくかさばらなくていいし」
「そうだね~。ただ、小さいから落とさないようにしないとね~」
「ちなみに、わたしも使ってるから、3人お揃いだよ」
「そ、そうね」
色は違うけど、3人お揃いなので温海はちょっと照れるけどかわいいなもう。
「そ、それじゃ、あたしのだけど……」
温海は照れながら包みを出すけど、サイズはやはり小さい。
「ありがとう~」
「ありがとう、温海。開けていいかな?」
「い、いいけど、あれこれいわないでよね」
「それは中身次第ですぞ」
わたしは手触りで大体中身がわかるけど、これは女性物の下着と言う事はわかる。
そして、開けてみるとやはりそうだったけど、夕の物のサイズは違えど色は一緒だった。
「温海さん、下着を贈るとは大人ですな」
「べ、別にいでしょ。それに、あれこれ言わないって約束したでしょ」
「そうだったね。しかし、夕のと同じ色とは」
「ゆ、夕だけじゃなくて、あ、あたしも同じ色よ……」
温海は顔を真っ赤にしてしいうけど、同じ色の下着を贈るのはちょっと重くない?
いや、あれこれ言わないと言ったから、あえて言わないけど温海さん、大胆ですよ。
でも、温海のプレゼントだから、大切にするよ。
「どうあれ、プレゼントだから大切にする」
「わたしも大切にするよ~」
「ちゃ、ちゃんと見に着けてよね」
「もちろん、使わせてももらう」
「なんなら、今から皆でつけてお揃いにしようよ~」
「そ、それは、勘弁して……」
温海はさらに赤くなって照れてるので、これはやめる事にした。
「3人それぞれ違ったプレゼントでよかったね」
「そうね」
「みんなお揃いのつけて~仲良くなったしるしだよね~」
3人、お揃いの下着はなんかエロいけど、仲良くなった証でいいかな。
でも、せてめ色違いにしてくれても良かった気はするけど、ま、いいか。
わたしたちはこの後はおしゃべりしたり、温海のお兄さんが買ったとい
ちょっと古いゲームをしたりしたけど、時間は22時ぐらいだけどなんかもう眠い。
「んー、なんか眠い……」
「文乃って一番夜ふかしそうなタイプだけど、意外と一番最初に眠るよね」
「よく言われる……」
「文乃ちゃんが眠いから~そろそろ寝ようか~」
「そうね……てもう寝てる。文乃、そこで寝たら布団が敷けないでしょ」
「ん……そうだね……」
「ああ、もう、文乃はベッドで寝なさいよ」
「わかった……」
わたしはふらふらと温海のベッドに入ると、そのまま寝てしまった。
「大人しく寝た様ね。何時もだったら『温海の匂いがする』とかいいそよね」
「そうだね~。それじゃ~わたしたちも布団を敷こうよ~」
「そうだね……。ねえ、夕、一緒の布団で寝ていい?」
「いいよ……」
この辺りまでは何となく覚えてるけど、朝起きたら温海のベッドで寝て
夕と温海が同じ布団で寝ていた。
わたしが寝ている時に変な事はしてないけど、先に寝てしまったのは失敗か。
でも、温海のベッドで寝れたし、温海は夕と一緒に寝れたから良しとしよう。
念の為に言っておくけど、温海の布団の匂いはくんかくんかしたないからね?
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