05-04

 そのようなことを繰り返すこと数年。ようやく、王国主導でエリザを討つための軍が組織されるに至る。だが、エリザは魔女だった。彼女はあらゆる情報に通じていた。エリザは王国の軍の主要人物を手懐てなずけると、全てに先んじて自らの軍を動かした。エリザは女公爵である。国王に匹敵するだけの財力と武力を有していた。瞬く間にエリザ派、国王派に国土は二分され、ほんの数ヶ月で国中は荒れに荒れた。エリザは積極的に捕虜をとった。だが、誰一人として生かしては返さなかった。連日連夜の享楽の道具として、彼女は捕虜にした兵士たちを、侮辱屈辱の限りを尽くしてなぶり殺しにした。

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