新釈・ブレーメンの音楽隊・コードネームロバ~ブレーメンへ
夢月みつき
第1話「ミッション」
〇登場人物紹介〇
ロバ
元スパイ
リョウ・ケン
元猟師
ネッコ―
たばこ屋
オン=ドリー
元歌手
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
私は、スパイ。コードネーム、ロバだ。決して動物のロバではない。
ロマンスグレーのオールバックの髪、茶のトレンチコート、サングラス姿のナイスガイだ。
只今、極秘の任務中。
そして、なぜか次の瞬間エージェント、オヤ=カタに突然の解雇をされてしまった。
何ということだ……。私が、年を取り過ぎてしまったからか?
――
その時、私の脳裏に音楽家の街、ブレーメンのことが横切った。
私は、幸い作詩、作曲やギターも出来る。
「そうだ、ブレーメンに行って音楽隊に入ろう」
私はオヤ=カタに別れを告げ、ブレーメンに向かって車を走らせた。
しばらく行くと、スキンヘッドのお爺さんが道端に座りこんでいた。
「おい、大丈夫か?」
私は、車を降りて彼に水筒の水を分け与えた。
お爺さんは水を受け取り、
「水をありがとう。わしは、リョウ・ケンと申す者。年を取り、猟師を解雇されてしまいました。そこでブレーメンに行って、自慢のオカリナで音楽隊に雇って貰おうと」
私とリョウは車に乗ると、走り出した。
少し行くと、一人のお婆さんが道端に座りこんでいた。
私はまた声を掛け、水を差しだした。
「あたしは、ネッコー。
しばらく行くと、ある屋敷の前で歌を歌っているお爺さん歌手がいました。
「やあ、私は、ロバ。良い声だな、あんた。一緒にブレーメンに行って音楽隊に入らないか?」
すると、彼は「おれは、オン=ドリーと言います。劇場から解雇されました。あんたと一緒にブレーメンに連れて行ってください」
そんなこんなで、私達四人は、ブレーメンへと向かい車を走らせた。
しかし、ブレーメンへは一日や二日では、辿り着くことは出来ない。
私達は、車中泊をすることになった。
女性のネッコ―を車内に寝かせ、私達は外で野宿をすることになった。
幸いひよこ豆の缶詰と塩コショウを少しばかり持っていたから、それで豆のスープを作って食すことが出来た。しかし、それだけでは全く足らない。
腹が減っていた私たちは、風に乗ってくるご馳走の匂いと、家の明かりを見つけることが出来た。
オン=ドリーは、木に登って、持っていた双眼鏡で、家の様子を見てみた。
「ありゃ、テーブルの上にシチューやら骨付き肉が乗ってます。それを人相の悪そうな奴らが食っている」
「どれ、私にも見せてくれ」
私は、オン=ドリーから双眼鏡を受け取ると、人相の悪い男達を元スパイの観察眼で見てみた。
奴らの傍らにあるのは宝石やら、札束だ。あれは、強盗に違いない。
その時、ネッコ―とリョウ・ケンが口々に言った。
「あたし、スープだけじゃ、腹減っちまったよ」
「何とか、あのご馳走を食えないもんですかね」
◇ ■ ◇
私達は、強盗の小屋に行きブレーカーを落としてやった。
そして、私達は思いっきり、自身の得意な楽器と声を響かせてやったら強盗は化け物と勘違いして、恐れをなして逃げて行った。
私とリョウ・ケン、オン=ドリー、ネッコ―は家の中に入り、ご馳走をたらふく食った。
しかし、強盗達は私達が、小屋の中で眠っている時に戻って来たのだ。
「皆、
私達が小屋に仕掛けたスパイ直伝の宙吊り、落とし穴、釣り天井の罠にかかり、リョウ=ケンは自慢の猟銃をぶっ放し驚かせて、強盗達をノックダウンした。
「
警察に強盗を引き渡した褒美を貰った私達は、再びブレーメンへと旅立った。
その途中で、私とネッコ―は結婚をして夫婦となる。
そして、ブレーメンで私達は、とある人気の音楽隊に入った。
そこで音楽の才能を活かして、ネットのポカロンPもしていることはあまりにも、有名な話。
<終わり>
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
最後までお読み頂いてありがとうございます。
新釈シリーズこれにて、コンプリートです。
スパイ=ボカロPって…( ̄▽ ̄;)
新釈・ブレーメンの音楽隊・コードネームロバ~ブレーメンへ 夢月みつき @ca8000k
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