第3話 キャラと設定は小出しした方がいい?

 人の作品を読んでいて、キャラがいっぺんに出てきて覚えきれない、設定や専門用語が多くて覚えられない。誰でも一度くらい経験あるんじゃないんでしょうか。


 作者は自分の考えた設定やキャラを知ってもらいたくて、つい一気に出してしまうんじゃないのでしょうか。


 でもこれって悪手ですよね。


 どんなに魅力的なキャラや設定も、読み手に理解してもらわなければ意味がないですから。


 なのでいっぺんに出してしまいたいという気持ちを抑えて、最初のうちに出すキャラは三、四人くらいがいいんじゃないかなと個人的に思います。


 設定に関しても一気に出すのではなく徐々に開示していくという手法を取った方がいいんじゃないかなと思います。

 

 例えばワールドトリガーという漫画あるんですが、この作品、キャラも多いし設定もすごく練られてるんですよね。でも読者は不思議とキャラの名前はみんな覚えてるし設定が意味わからないなんて状態にはなってないんですよ。


 何故でしょう? これはおそらく情報をあえて小出しにしているからじゃないかと私は思っています。


 今でこそ大勢のキャラが登場しているワールドトリガーですが、初期はいっぺんにキャラを登場させたりはしていないんですよね。最初は主人公のユーマとオサム、あとはレプリカくらいでしょうか。


 その後、話が進むにつれて少しずつキャラが増えていき設定も次第に明かされていきます。読者はいつの間にか作品にどっぷりハマってるんですね。ワールドトリガーが遅効性SFと言われる理由がここにあるんじゃないかと思います。


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