第164話
新たに造った工場も稼働して領内の内政も安定している。
余裕のある時に色々進めておくべきだろう。
というわけで新たに惑星開発艦を手配して主星ハーリーの近くの星を開発することにした。
サーチした感じでは資源も豊かなようで長い目で見れば十分な元を取れるだろう。
「俊様。思い切った決断をしましたな」
「そうですか?開発するなら早い方がいいと思いまして」
「よい判断だと思います」
カールが用意してくれた惑星開発艦よりは性能が劣るとはいえそれでも6ヶ月ほどで人が住める環境になるはずだ。
それまで惑星開発艦のレンタル料を支払う必要があるが今の財政状況なら支払いに問題はない。
冒険者への船の販売も始まっている。
最低限の装備に抑える者から追加武装を最初から選ぶ者と分かれているがどちらにせよ大事な収入源であることに違いはない。
それに彼等が働くことで冒険者組合からお金が流れてくる。
得られたお金を市場に還元することで俊の保有するハーリー星系と雪風星系は好景気に沸いていた。
今では移民を希望する者だけでなく出稼ぎに来ている者もいるぐらいだ。
そして女性陣は俊が雇用している従業員達を連れて積極的に宇宙生物退治やデブリ地帯に赴き資源採取に励んでいた。
稼いだお金を有望そうな新規事業者に貸し出したりと色々しているようだ。
事業が失敗しないようにマーチェがアドバイスしていたりする。
俊としても将来のことを考えて便宜を図ってあげたいところだが、一部の企業だけを優遇するわけにもいかず難しいところだ。
預かっているエルフ達であるが最初は働きたくないと駄々をこねていたようだが最近では労働の良さを覚えたようである。
働いた後の食事や入浴などを楽しみにしているようだ。
後は興味を持った分野への熱中具合も優れている。
この辺は人と変わらない。
例えば地球でも引き籠りと言われる人達がいる。
彼等は何もできないのか?
そんなことはない。
ゲームであったりアニメであったりと趣味を持っている人も多い。
それをうまく仕事に置き換えてやればいいのだ。
最初は長時間働くのは難しいかもしれない。
だが、短時間働いてもらい少しずつ慣れさせていく。
時間はかかるかもしれないが社会で必要とされている。
そう思わせることができれば彼等を更生させることも可能だろう。
話がそれたがエルフ達の話に戻ろう。
彼等は人より長い寿命を持っている。
そんな彼等が技能を覚えれば普通の人よりも長期間、働くことが可能だ。
興味を持つような仕事を今後も提供できるように頑張るべきだろう。
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