第151話

俊は7人を相手に頑張った。

その結果、今は脱け殻のようになっている。

「俊、大丈夫?」

「大丈夫じゃないかもしれない・・・」

こんなことが続けば早死にしてしまう。

女性陣が少しはなれてこそこそと相談をしている。

「俊のことを考えて1日1人に決定しました」

明るく告げてくるが拒否権はないらしい。

「何?不満なの?こんな美少女を侍らせるのに・・・」

「それは嬉しいけど、体が持たないよ・・・」

「大丈夫。宇宙の技術は凄いから」

「何か、全然安心できないんだけど」

「何なら、今から試してみる?」

「え、遠慮しておきます。仕事もあるし」

俊は政務を理由にこの空間から逃げ出した。

「逃げた・・・」

「逃げましたね」

「まぁ、今日のところは勘弁してあげましょう」




「はぁはぁ・・・。酷い目にあった・・・」

「中々大変だったようですね」

「マーカスさん・・・」

「モテる男は辛いですな」

「そういうマーカスさんはどうだったんですか?」

「私ですか・・・。私の場合は妻一筋でしたな。それにエルフというのは性欲が強いわけでもないですし」

「エルフィンドを見ているとそうでもないみたいですけど」

「あの子はまだ若いですからな。そういうこともあるでしょう。とにかく子供が産まれれば解放されますよ。多分・・・」

「多分って・・・」

「何せ数が多いですからな・・・」

「考えていても仕方ないですね。とにかく仕事をしないと」

「では、こちらの書類からお願いします」

俊はてきぱきと書類を処理していく。

この辺は手慣れてきており特に苦戦することもない。

でも、冷静に考えれば少し前まで地球で学生をしていたのにこんなことになるとは思っていなかった。

大勢の人の生活がかかっているので重圧もあるが達成感もある。

自分は領主としての仕事が嫌いではないらしい。

黙々と仕事をしていると管制から通信がやってくる。

「俊様。巨大な船が・・・」

「識別は?」

「マーキュリー公爵家所属の工作艦明石です」

「明石が?わかりました。こちらで対応します」

俊はすぐに明石に通信を送る。

「明石。何かあったの?」

「マシター。改装が終わったのです。お披露目にきたのです」

「なるほど・・・。でも、来る前に連絡はほしかったかな。報・連・相は大事だよ?」

「ごめんなのです」

「指定する宙域で待機してくれるかな?」

「わかったのです」

「マーカスさん。ちょっと行っていきますね」

「私もお供しても?」

「構いませんよ」

どうやら改装を終えた明石にマーカスも興味があるようだ。

2人連れだって執務室を出て連絡挺で明石の元に向かった。

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