第25話
ハルカの方はまだ、しばらく時間がかかると連絡があった。
資源を売り、時間の余った俊はスペースウォーをやっていた。
お金を投入し続け、駆逐艦を解放できる状態までやってきた。
考えてみれば長い道のりだった。
早速、駆逐艦を選びマッチングを開始する。
マッチングが終わり戦場が表示される。
今回は右翼に配置されたようだ。
俊は慎重に駆逐艦を前進させる。
相手の射程に入らないように注意するが、敵の戦闘機に捕捉された。
相手の戦闘機は躊躇なく、突っ込んでくる。
俊は駆逐艦に弾幕を展開させるが、するりするりと避けられ、攻撃をされる。
俊の操る駆逐艦はあっという間に戦闘力を失い撃破された。
「あらん。ハルカちゃんのご主人様じゃなぁぃ」
「ドリトルさん?」
「うふふ。まるで、初心者ね」
どうやらプレイしているところを見られていたようだ。
「最近、はじめたんですよ」
「そうなのねぇん。でも、装備が整うまでは戦闘機以外、使っちゃだめよん」
「そうなんですか?」
「だって、初期装備の艦なんて何の役にもたたないものん。味方に迷惑がかかるわぁ」
スペースウォーでは艦や戦闘機の数は平等に割り振られる。
そこに、どれだけ改造しているかは含まれていない。
「時間もあるしぃ。私が攻略法を教えたげるわん」
せっかく、教えてくれるというのだ。
断る理由もないだろう。
「お願いします」
俊はドリトルの言うとおりに戦闘機を操作する。
一見、意味のないような行動だが、その行動が結果的に戦果をあげる。
俊は順調にポイントが溜まるのを見せつけられた。
俊はそのポイントを駆逐艦に使い込む。
ドリトルさんのお勧めで、火力に全振りした。
攻撃されれば紙のような装甲はそのままだ。
だが、投入した駆逐艦は戦闘機を寄せ付けず、敵の駆逐艦にも打撃を与えて、かなりの戦果をあげていた。
「どうかしらぁん?」
「ドリトルさん。すごいです。ありがとうございます」
「いいのよん。最後にいいものを見せてあげるわん」
席をドリトルさんとかわる。
ドリトルさんの選択した艦は戦艦だった。
しかも、データを見ると、フルカスタムされているようだ。
ドリトルさんの戦艦は中央を王者のごとく進んでいく。
相手の攻撃がどんどん飛んでくるが、装甲が硬いのかほとんど被害がない。
戦闘機も群がってくるが機銃で戦闘機をどんどん落としていく。
ドリトルさんの戦艦が敵の艦を射程に収め、主砲を発射する。
その威力はすさまじく、一撃で相手の艦を沈める。
俊はその威容を興奮しながら眺めていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます