〝ごめん〟が言えなくて。

二宮みぃ。

〝ごめん〟を言いたい。



「...............っ、」




放課後の廊下のすみっこ。




私、煌木あかり(きらめきあかり)が、

見つめる視線の先には。




今日こそは、

〝ごめん〟を言いたい相手がいる。




相手は、幼なじみの男の子。




影宮石男(かげみやいしお)だ。




石男.........通称、石ちゃんとは、

子供の頃からの幼なじみで。




結構、仲はいいほうなんだけど............




2ヶ月前、

些細なキッカケで喧嘩してから。




素直に謝れないまま、

どんどん、時だけが過ぎて行ってしまった。




謝れない間ずっと、心が苦しかった。




罪悪感とか、後悔とか、

そんな言葉で表せないほど。




...............毎日泣いている。




こんなにも、

石ちゃんと話せないのが苦しいなんて。




思ってもみなかったから、

今日こそは、〝ごめん〟を言いたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る