第4話 合格発表

打ち上げの日からしばらくして、ついに明日合格発表の前日となった。

すごくそわそわしている、受かるかわかんないから?違う、ついに高校生になるから?違う

自問自答を繰り返していると着信音が鳴った。

ユミからだった、「ついに明日だね!一緒に高校たのしもっ」だそうだ。


あーそうかわかったそわそわして落ち着かない原因はこいつだな。俺はあの日からユミのことを思い出すと胸が締め付けられるような感覚に陥られるようになった、恋をしていたのはもう10何年前の話だ。そんなことないと思っていたがそうなのかもしれない…


「受かるといいね」とかえしてその日は床についた。


そして夜も更け朝となった、リビングに行き朝食を取る。今日は合格発表日なのでみんなで集まろうという話になっている。パパッと準備をして集合場所の玉尾の家に行く。


インターホンを押すと若い声で「はいはーい」と聞こえた。聞き慣れた声じゃないのでお母さんかなと思っていた、が、玄関から出てきたのはユミだった。


ユミ「遅いなー早く早く!もう始めちゃうよーー」


なんでいるんだ?今日は玉尾とタカちんの3人の予定だったのに、とりあえず家にお邪魔して玉尾の部屋に向かう。

すっごく女の子くさい(女子特有の匂いが広まっててちょっといい感じ)なのだ。

原因はユミだけじゃないようだ。雅も来ている!


『おい玉尾、これどゆことだよ!もう意味わかんないって』


玉尾「いやー実はさ、ユミと連絡してたら今日の話題になって行きたいってなったんだよねー」


と苦笑しながら話した。『じゃあなんで雅もいるんだ』と聞いてみると


玉尾「それはタカちんに聞いてくれ!俺もようわからん!!」


と言われた。タカちんに事情を聞いてみると「いや別に、ただいた方がいいかなって」


ふっ。あ、しまった。バレバレすぎて鼻で笑ってしまった、これはー…ゾッコンだな^^

まぁなんやかんや楽しそうだしいっか。もう吹っ切れてしまおう。


ユミ「私たちいたらいや?、ユミ邪魔?」


うっ、なんだこの子、上目遣いでそれはダメだろ!


『いや邪魔じゃないよ!』


ユミは雅の方に向かって親指をグッと立てた。ハメられたっ…俺、弱い男っ

そんなことはともかく午前10時半に公開されるのだが時間まで残り5分弱となった。

「そろそろ始まるなー」などとみんなそわそわしだしている。


玉尾「俺トイレ!!!」


玉尾は変わらんようだ。

そして約束の時間となった。みんなゾクゾクしながらスマホを開き番号を確認し始める。

しばらく沈黙が続き、、、


雅「あ、受かりました」


え、そんなテンションで受かった宣言するの。


玉尾「くそっ!!!!」


あー、どんまい、


タカちん「あんまりだ…」


え、まじ、これ俺も落ちるフラグ立ったじゃん…そう思いながらスマホで番号を探す。


ユミ「私も受かったー!」


『俺落ちたわ。』


はは、あんな調子よかったのにこんなんありかよ。まぁいいさこいつらと滑り止めは同じだし。


雅「けいまさん番号何番ですか?」


『え、408番だけど。』


ユミ「え、あるよ?」


え?どうゆう事だとユミのスマホを覗き込んだがそこには俺の番号があった。へへ

あ、いや別にユミと同じだから興奮したわけではないぞ絶対に。ふっ


『っしゃーー!あぶな焦ったーーー』


玉尾「タカちんちょっと来い、作戦会議だ」


と、2人が部屋を出ていった。なんか申し訳ないな、てか気まずとか思っていたら

後ろから奇襲がきた。


ユミ「よかったねぇ、お疲れ様!よしよし」


え?え?え? 急すぎてびっくりどころのレベルじゃないなんで急に頭なんか撫でてきたんだ?


「ほらおーいーで!はいぎゅうー」


俺は今、たった今、天国に着いたようだ。幸せだ。

だがこの姿をあいつらに見られれば一瞬で地獄だ。この幸せも一瞬しか続かない。

「な、なんて破廉恥なっ!!?!?」と雅が声を裏返しながら荒らげた。


『俺も聞きたいわ!』


と即時に突っ込んでしまった。


ユミ「いやだった…?こゆの好きかなって思って。」


んっ、尊い。が、こんなとこでいちゃつけるか!


『嫌じゃないめっちゃくちゃ嬉しい!!でも場所を選ぼうよ、ね?』


あー!と理解した顔をして、「じゃぁ今からうちくる?親いないよー?」

うん、絶対分かってないこの子。ね?行こうよなら とぐいぐいくる。


雅「あ、私も行きたいです」


ユミ「カモン」


もう着いていけないこの子達…

とりあえず玉尾に連絡してユミの家に行くことにした。

意外と遠くないんだな、玉尾の家から徒歩20分くらいだ。遠いか


ユミ「さぁ入ってー!」


俺たち2人はお邪魔しますと言って家に入って行った。女の子の家!!!!

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