第2話 VS断罪の魔女 side夜空 (暴力描写有りです)


「ダメピヨ!!魔法省でも言われて___」


「大丈夫だよ!ぷよよ、魔女が相手でも私の

やることは変わらない、魔女を倒して、平和な世界を作るんだ!!」


「…………ここまで言われたら折れないのがクロネピヨ。もうどうにでもならピヨ!」


ぷよよは少し考えて、納得してくれたようだった。


「へぇ、アタシを倒す気なんだぁ?」


断罪の魔女が嘲笑いながら言う。


「当たり前だよ!貴方達のせいで、世界中の人達が困ってるんだから!!」


そう私は返す、すると


「ちっ……誰のせいだと……いや、この話はやめよう、さぁ! 貴方の殺戮ショーの始まりだよ!!」


一瞬含みのある言葉を発するがすぐさま構えをとり、戦闘態勢に入った。


雨が降り、ひとつの雨粒が落ちる時、私は駆け出した。


「はぁぁぁぁぁ!!」


炎を纏い、縦に斬るように見せかけてフェイントを入れ、横に斬る…が_____


「見え見えだよ!」


「あがぁ!?」


魔女は縦に跳躍して一瞬で私の背後に周り振り返った私の顔を殴った。


「はぁ、はぁ」


私は殴られた時の勢いのままバックステップし、一度距離を取った。


(一撃が…はぁ……はぁ、重い!)


「あはっ!さっきの勢いはどうしたの?」


「舐めるなぁ!!」


 私は更に炎の質量をあげ、斬りかかる。しかし、魔女はそれを難なく片手で

受け止めた。


「う、嘘っ!?」


「バカ火力で突っ込んでくるからだよ! 魔力の質量を上げなくちゃ、威力だけを上げてても意味は無いんだよ!」


(な、何を言ってるの!?)


私はひどく困惑した。なんてものは知らないし、何より私の剣を片手で受け止められたことに対する絶望感が私に降り注ぐ。


「あっ……そっか、が魔力がどうたらこうたら言ってたっけ? 

ごめんごめん、あんたらにはまだ早かったみたい!」


「ああっ!」


腹に拳がクリンヒットし、私の体は強く吹き飛ばされる。


「…うぅぅ!!」


うずくまる体を剣を支えにして起き上がる。


「へぇ? 根性だけは良いねぇ! どこまで頑張れるか、試してみようか!」


そして彼女は何やら魔法の呪文を呟き始めた


「いでよ! あたしの配下、ケルベオス!!」


「グギャア!!」


彼女の作った円の中から出てきたのは獣の顔が3つくっついた野獣だった。


(なに?あの化け物は……)


 足が震える。恐怖で動けなくなったのはいつぶりだろう。それこそ、魔法少女になる前、野獣に殺されそうになった時だろうか…。


「やっちゃっていいよ。」


野獣は私を見てニヤリと笑う。


「ぎゃあ!?」


すば速い動きで野獣が接近し、私の肩を噛み砕く。


「ああああああああああああああ!!!!」


私の絶叫が辺りに響く。


「じゃあ、あとよろしくー!」


 魔女がそう言葉を吐くと霧のようにどこかに消えてしまった。だけど私はそれどころではなかった。


 魔法少女の体は頑丈だ。体の一部が外れようが走れるのであれば、逃げ切れるが、ケルベロスはそう簡単には逃がしてくれそうもい。流石に魔法少女といえど、全てを

壊され続けられたら亡くなってしまう。


(私の命も、ここまでなのかなぁ…)


 そう諦めた時、頭の中には灯ちゃんの言葉が響いた。『ちゃんと生きて、帰ってきてください!!』あぁ、そうだ、私は生き残らなくちゃいけない。


「うがぁ!!?」


腹を貫かれる。それでも動けるなら私は_____。




◇◇◇ ―—――――――――――――――――――――



 とある山の中、どこから見ても血だらけな女性が山の中をふらつきながら歩いている。そんな彼女は、山の中にある小さな小屋を見つけた。そこから、黒髪ポニーテールの女の子が出てくる。彼女はその女性が駆け寄ってくる様子に安堵したのか、温かい光と共にその意識を落とした。


◆◆◆ ―—――――――――――――――――――――


 

     ようやく主人公登場。

  普通にミスってた場所あったので修正。

    次回 第3話 『悲壮の魔女』

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