世界は正義に満ち溢れている

YB

第1話 魔法少女 クロネ・アール side夜空

     最初は魔法少女視点です。

最初なので説明が多いです。ご容赦ください。

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約12年前、突如として現れ、人々を恐怖に陥れた存在。 

        『野獣』

 そんな野獣と対抗しようとしたが、全て失敗に終わった。しかし、人々が絶望のどん底に晒されそうになった時、世界は一変した。三人の少女によって……………。 


最強にして頂点である魔法少女、『マリア・アール』

万力の戦士、『リアカ・ドール』

巧みな頭脳を使い敵を翻弄、『トワ・マジック』


人々はその人智を逸脱した3人の少女達を 『魔法少女』 と呼んだ。

 

 それが魔法少女が生まれたきっかけであった。その後、世界各地に『妖精』なる

存在が現れ、世界各地に魔法少女が誕生した。そして3年が経過し、

ようやく全ての野獣が倒され世界に平和が戻ってくると、誰もが思っていた。


 だが、何者かが野獣の力を取り込んで野獣より格上の存在にシフトしてしまい、

その牙を魔法少女に向けた。その力はすさまじく、世界は瞬く間に


  魔法少女……………………………いや、『魔女』達によって支配された。


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   (魔法少女、白崎 夜空 視点)


 私は白崎 夜空 二年前に魔法少女契約をしたベテランとも言える存在だ。

自画自賛と言われるとその通りなのでけれど、死が付き添いな魔法少女からすれば、

二年戦い続けられることが奇跡のようなことだ。


「何を考えてるピヨ?相談に乗るピヨ?」


 この子は私の契約妖精 『ぷよよ』 えっ?名前が安直だって?ふふふ、私が

考えた自慢の名前だよ!!


「ごめんごめん、なんでもないよ!よ~~~し!気合い入れてくぞ!!」


ぷよよは私と違ってまじめだからこういう場面によくお世話になってる。


「日本に数少ないAランク魔法少女なんだから責任感をもつピヨ!」


 当然だけど魔法少女にはランクがある。 S、A、B、C,ランクへと指定されている。大きな理由は野獣との戦闘時に無謀な戦いを避けるため。後は魔法少女達の

モチベーションのためらしいけど、私は人々を救えるだけでいい。ちなみにAランクって結構弱めに聞こえるけど結構すごいんだからね?世界に10人しかいないんだからね!


 Sランクになれたのは最初の三人、原初の魔法少女って言われてる存在だけ。

最後の野獣を倒した時に野獣と共に死んだらしいけど。……………おっと!

無駄話してる間に到着したみたい。


「ごほん、それでは、今回の討伐対象の説明に当たります。」


 個室のドアがゆっくりと開き、すぐさま説明を始める女性。黒髪ショートヘアー、目は少しはつり目な彼女は、魔法省の秘書をしている佐藤さん。一応、Aランク魔法少女なんだよ! すごいよね!……あっ……えっと……話を戻すけど、魔法省は死と隣り合わせな魔法少女のために生活を優遇してくれる凄くいい場所なんだ! かといって漫画でよくある貴族みたいな民間人を馬鹿にしたりしたら厳罰を食らうしいい感じに調整してくれているから私も助かってるし、民間人も助かってるんじゃあないかな?


「今回の野獣はBランクで『断罪の魔女』の力を使ってくると思われます」


「断罪の魔女か~~~、めんどくさいことになりそうだな~」


「でも断罪の魔女なら、一般人に危害を加えるより魔法少女に執着するから

 まだましな方ピヨね」


「その分魔法少女相手には相性が良い能力で、こっちはきついんだけどね!」


 こういう魔法少女系にはお約束とも言えるけど、私たちにはそれぞれ固有能力がある。本来固有能力は野獣にはないはずなんだけど、魔女は自分の能力を配下たちに付与することが出来るみたい。それが今も野獣と戦う理由、今や野獣は魔女が生み出し、人々の生活を脅かしているから。


 現在確認されている魔女はの2名。 


 一人目が有名な魔女である『断罪の魔女』。

弱体化の固定魔法を使う、魔法少女にとっては天敵ともいえる魔女。


 最後の一人が詳しくは確認されてないだけど、『操縦の魔女』と言われている。

理由はわからないけどね。


「夜空さん、何度でも言いますが、魔女と遭遇した場合は直ぐに撤退して

ください。」


「わかってるよ!佐藤さんは心配しすぎ!」


「過度な心配だって私だって分かっています。でも、私が送り出した人が

死ぬのは嫌なんです。」


「大丈夫!私は絶対に生きて帰ってくるよ!なんたって魔法少女なんだから!」


「いきなり死亡フラグ立てるなピヨ!」


「それともう一つ、今回討伐するにあたってもう一人、魔法少女を入れたいと

思っていますが、あなた方は大丈夫ですか?」


「僕は夜空の足手まといにならなかったら問題ないピヨ!」


「え~と、その魔法少女ってどのくらいのランクなんですか?」


「3日前に登録された方で、初期段階のランクがBで、戦闘経験を積ませようと上は考えてるみたいです。」


「初期段階でB!? 私でもCランクなのに……。」


「でも3日前なら尚更、今回の討伐は荷が重いピヨ!」


「そこは私でなく上が判断しているので私では判断できません……。」


「わかった! 私がその子を守りながら戦えばいいって事だよね!」


私が自信満々にそう言うと、佐藤さんは顔をしかめた。


「良いのですか?私達から言っておいてなんですが、厳しい戦いになると思いますよ?」


そんな事を言う佐藤さんに私は


「大丈夫です! これでもAランク魔法少女なんで!!」


と、安心させるように堂々と宣言した。


「わかりました。では、早速その魔法少女と会ってもらいます。灯さん、入ってきてください。」


 佐藤さんが合図を出すと、個室のドアが開き外からサファイヤがよく似合うロングヘアーな女性が姿を現した。


「……初めまして、私は 水樹 灯 です。私の目標は魔女を全て倒して平和を作る事です。」


「うんうん!こっちこそよろしくね!私の名前は白崎 夜空!よろしくね!」


そう言って私は手を前に出す。


「……っ! こっちこそ! 新米ですがよろしくお願いします!」


お互い挨拶をして握手をした。


「ごほん、早速ですが被害が出る前に野獣を叩かなくてはいけません。準備は良いですか?」


 全くもって正論を言う佐藤さん。ごめん、野獣暴れてたね。コミュニケーション

してる場合じゃなかった。


「それじゃあ、いくよっ!「「変身!!」」


 私の魔法少女形態は赤と白が目立つドレスとニーソ。彼女はまさしくサファイヤがよく似合うドレスとニーソ姿だった。


「えと、灯ちゃんはなんで呼べばいいのかな?」


「私は……魔法少女 アイリス・クレールです//」


そう、恥ずかしげに言う彼女に私は苦笑いしながら、


「私は魔法少女 クロネ・アール、よろしく!」


そう口にした。


それから、私たちは目撃があった場所に向かった。


「Gaaaaaaaaa!!」


 そこにはドラゴンの形をした野獣が建物を跡形もなく壊していた。


「あっぶなぁ、少し遅かったら被害出てたかも」


 今壊してるのは村の倉庫みたいなものであくまで食料保存のためにあるみたいだ。


私は炎の力で赤く光る剣を片手に


「そぉいやぁ!!」


野獣にその刃を振り下ろした。


が_________カキィンと鉄と鉄がぶつかる音が聞こえる。


「硬っ〜〜〜!!」


 野獣には少し傷ができたが普通の野獣なら一撃で消し飛ばせる威力を放ったので、普通は傷ができた程度では済まないのだが……おそらく、相手の固定能力の効果もあるのだろう。


「私も!アイスショット!!」


 灯ちゃんが能力を使って魔法を放つ。しかもこの子、正確性が凄く、私が傷を

つけた僅かな隙間にピッタリと串刺した。


「GAAAAAA!?」


 これには野獣も特大ダメージを負ったみたい。野獣の傷が見てわかる程度には広がる。そこに______


「はぁぁぁぁ!!」


 私は剣に炎を纏わり付かせながら切り掛かる。


―ザシュッ― 

 

 肉が裂ける嫌な音が響く。


「GAaa………」


野獣は力無くその場に倒れ、霧のように消えていった。


「ふぅ!アイリスちゃんが居てくれて助かったよー!私との相性が悪くてアイリスちゃんが居なかったら時間掛かってただろうし!」


私が灯ちゃんに声をかけると、灯ちゃんは笑って返してくれた。


「お役に立てて何よりです。でも、まだまだです!野獣を倒すつもりで魔法を放ったのに傷を広げるだけでしたので……それより!最後の一撃は凄かったです!炎の熱量がこっちまできて……やっぱり私はまだまだだなって思いました。」


いやそれは普通に危ないでしょ


「あはは、ごめんね!火傷しなかった?」


「大丈夫です。間一髪で避けましたし!」


 よかった、後輩を火傷させたら佐藤さんに怒られるし、何より私が自分を許せなくなる。


「無事も確認出来たし、さぁ!帰って報S_『あらぁ?あの子やられちゃったの?  


そんな事を言う女性が背後から姿を現した。


 ゾクっと背筋が凍る。気づかなかった。私は長らく魔法少女をやって人の気配には

かなり敏感だ。その私が気づかない存在なんて………。


私は即座に戦闘態勢に入る。


「貴方………。何者?」


その女は僅かに嘲笑い、


「アタシは貴方達が『断罪の魔女』って呼ぶ存在らしいわ。……あたしのこと見てしまったからには、残念だけど死んでもらうことにするわ」


と言葉を発するのであった。


 まずい、私は大丈夫だけれど、今の私には新米さんの灯ちゃんがいる。灯ちゃんを

守りながら、魔女を相手にすることは難しい。だから私は


「アイリスちゃん!私が時間を稼ぐから!!アイリスちゃんは走って逃げて!!」


そう言葉を吐く。


「いやです!私だって少しは役に___」


「足手纏いだから!」


「ーーーっ!!」


そう私が言うと灯ちゃんは明らかに悔しそうな顔をしていた。でも、


「わっっかりました!でも!必ず生きて帰ってきてください!!」


 と言ってすぐさま遠くに走っていった。自分の実力を判断して的確に判断していて

素直に凄いと思った。Bランクの魔法少女は力が強いからこそ傲慢な性格な人が多い。だからこそ、最初は断られると思っていたのだけれど_________


「考え事はよすピヨ!今は目の前の敵に集中するピヨ!」


今日何度目か分からないくらい言われた言葉が私を現実に呼び覚ました。


「うん!そうだね!私は魔法少女クロネ・アール断罪の魔女!!私は貴方を倒す!」


私は断罪の魔女相手にそう宣言をしたのであった。

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主人公一切登場せずに第一話終わっちった。

    次回はVS断罪の魔女です。











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