好きな人に贈りたい言葉

桃丞優綰

魅力溢れる音楽家の君

とても音楽が得意な君は、僕にとっては憧れの存在。

音楽と言うと言い過ぎなのかな。

歌が上手い君だよ、君。

わざわざ僕が歌ではなく、音楽と言うには理由がある。

君が歌う歌には君がしっかりといる。

ちょっと陰があり、

ちょっとセクシーで、

かなり力強くて、

かなり歌が好きな君。

そんな歌を歌う君の歌は音楽であると言えると思う。

音を楽しむと書いて音楽だ。

君の歌は、音をこよなく楽しんでいる。

だから、音に君が乗るんだ。

だから僕は音楽な得意な君と言うんだ。


ところで、僕らの出会いを覚えているかい。

おっと、その様子じゃ覚えちゃいないようだね。

それはとある会だったよ。

確か場所は……新橋だ。

趣味の会さ。

一目見た時に僕は君の虜になった。

これはお世辞ではなくて、本当に衝撃を受けたんだよ。

君に出会う前に僕には忘れられない大好きな人がいた。

何度告白しても振られて、

想いが叶わなかった相手だ。

君を見た瞬間にその時の気持ちが彷彿したんだ。

いや、別にそこまで君とその人が似てたわけじゃないよ。

ただ、見た瞬間にどうしようもないトキメキを感じたんだ。

愛、は言い過ぎかもしれないが、恋、は言って良いかもしれない。

君が僕をどう認識したかは知らない。

なんたって君は覚えてないようだから、たぶん君にとっての僕は大した存在じゃなかったんだろう。

ただ、僕は少なくとも君に特別なものを感じたのさ。


君が覚えてないと断言できるのには理由がある。

僕の感情とは裏腹に、

君には既に恋人がいたからね。

仲は良くなれたかな、とは思うけど、

恋人には到底叶わなかった。

僕の想いは封印せざるをえなかったね。


ただ、君は少し前にその彼と別れた。

破局の望んでいたわけでも、

君への衝撃に未練があったわけでもなく、

彼とも少なからず交流にあった僕は、その当時は寂しい気持ちになったものだ。

お似合いというか、

少しは応援していたからね。

だから、別れたと聞いたときは、ラッキーだとかは思わなかったよ。

一人の友人として、そうなんだ、って寂しい気持ちになっただけだ。


それでも、時間が立つと、封印する必要のなくなった気持ちが溶け出してきた。

別に、君のことを好きでいて良いんじゃないかって思えるようになった。

それで今の僕がいる。

君のことが大好きな僕さ。


さて、君は何を想うのだろう。

例えば、書き殴った僕の気持ちのあらましに、

君は何を感じるのだろう。

ま、他人の気持ちなんてわからない。

何であれ、事実として、僕は君のことが好きだ。


嬉しくあって欲しい。

当然だ。

魅力的な君の心が掴めたなら、なんて素晴らしいことなのだろう。

他人の気持ちなんてわからないとは言ったものの。

僕は君の音楽から、君のことはなんとなくわかっているつもりだ。


たくさんの苦難があったんだろ。

どんな苦難かはさすがにわからないが、

君の歌の中にある陰は、

君が君自身をどこかで嫌っているような君の暗い部分だ。

まあ、とはいえ、その全部が嫌いなわけでもない。

ある種自分の中にある闇を認め、それが誰かに癒やされるのを待ってるみたいだ。

君はそんな相手を探しているんじゃないのかな。

闇も光も全部の自分を受け入れてくれる人。

そんな気がする。


闇の正体や君の苦難が具体的にわかるわけじゃないけど、

少なくても、僕は君が好きだ。

君の全部を愛したいと思っている。

君が心を開いてくれるのならば。


なんてことのないとりとめのない会話の中で、

君を癒やしてあげたいと思っている。


そんな僕の気持ちは果たして君に届くだろうか。


こんなインターネットの片隅で、

耐えきれなくなった想いを吐露する僕の気持ちは届くだろうか。


忙しい君だから。

あまり僕の気持ちを押し付けるのも良くないとは考えているんだ。

ただ、今みたいに時々触れ合ってくれていれば、それでいいさ。


もちろん僕の気持ちだけ言うなら、

僕は君に会いたいし、

一緒に過ごしたい。


でもね、君の気持ちを置き去りにするつもりはない。

君の環境を考えないわけではない。

今やりたいことをやって欲しいとも思うし、

生活のための奮闘も大切さ。


ただ、もし

この文章を読むことがあるのなら、

鈍感な君に

僕の気持ちに気付いてほしい。


そして、安心して欲しい。


心の安らぎは、必ず訪れると。


ふむ、そろそろ終わりにしたいが、

なんて締めるのが良いかな。


ああ、そうだね。

最後は詩(うた)で締めくくろう。


自由な大空が広がっている。

青い海に白い綿菓子

黒い沼に金ピカ光る

何でもありな大空に

飛ぶ鳥1羽

大きな翼で

気ままにおおらか飛んでいる。

その大きな翼は

空を飲み込み

包み込み

卵のように抱いている。

孵化する小鳥は

誰を見る。

育てた鳥か

はたまた

通りかかった鳥か。

育てた鳥であれとは思うものの

それは時の運次第。

小鳥の行く先

小鳥が決める。

誰のマネするかは

小鳥が決める。

決めるのはいつも

あなた次第。

ただ願われるは

大きくなーれ

自由であーれ

羽ばたき

空を

謳歌せよ。


タイトルは君に預けるよ。

じゃあね。



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