第2話
ある日
ミスティが
「魔王様!」
「どうしたのだ?ミスティよ」
「聞いてくださいよ!」
またいつものが始まったみたいですねぇ、全くこの人は本当に落ち着きがないんだからもう。
こっちにも被害が来るんで勘弁して欲しいところですけどねえ。
にしても今回は何を言われたりするんでしょうか。
一応注意だけはしておくとして後は適当に合わせておくとしましょうか。
下手に逆らって後々大変なことになりたくはないですよまったくもう。
ああいう時は黙っているに限るってもんですよ。
「実はですね魔王様」
「う、うん」
「私達魔族が住める場所を作って欲しいんです」
はあ、これですか。よくある要望の一つっていう感じのものですねえ。
やっぱり定期的に来ているもんなんだなあと実感してしまいましたよ。
しかも毎回似たようなお願い事をされている気がします。
流石に慣れてきてしまいましたよこりゃいけませんねえほんとう。
だけど今回に限ってはわたしとしては反対の意見を出していく事にしました。
「ミスティは人間だったのでは?」
「魔王様からの恩恵と眷属化で魔族になりましたけど」
「そうだった!」
「脱線しましたね。魔族である私達の住むところを確保して欲しいのです」
「この城ではだめ?」
「城に住むのもいいのですけど堅苦しいのです」
「あー、なるほどそれで個人宅が欲しいのか」
「はい。魔王様は理解力が高くて尊敬しますよ」
おおぅ褒められてしまったぜ。
悪い気は全くしないんだよなこれが不思議だ。
むしろ心地いいくらいだ。
だからこそもっと褒賞を与えてあげたいという気持ちに駆られてしまうわけだ。
よしよし仕方ない少し手伝ってあげるとするかな。
まあそこまで難しい話でもないし大丈夫だろ。
ただ問題はだどうやって作ればいいかというところにあるわけだがそこはまあいけるだろ多分。
どうにかしてみせるしかなさそうだしやるしかないかな。
「建設に時間掛かるよ」
「建設系の魔術は使えませんかね?」
「あー、建設(タクト)かそっちは勉強不足だったわ」
「無理でしょうか?」
「この際だから覚えるか」
「ありがとうございます!」
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