面倒くさいのは内海さんだけで十分
猛くん
第0話 始まりの予兆?
「そして今日の最下位の人は、おうし座のあなたで~す。何故か因縁をつけられる一日になるでしょう」
「あははっ。兄貴ったら最下位じゃん」
「朝からうるさいなあ、お前……」
何故俺は朝から弟にあおられているのだろうか?
いや、理由はもう言っているようなものか。
あと、あなたで~すじゃねえよ。それが占いで最下位だった人達に対する態度かよ。
「まあ、気にする必要ないでしょ。所詮占いだよ」
「今日の占いが1位でうっきうきになってた人に言われてもなあ……」
何というか物凄く説得力に欠ける。行動と言動が一致していない。
てかこいつ、昨日も2位じゃなかったっけ?どんな強運の持ち主だよ。その運気を少しぐらい分けてほしいものだ……
「ごちそうさま~。じゃ兄貴、朝練行ってくるね~」
「いってら~」
と言い残し、弟は食器を片付けずに家を飛び出していった。
……いや洗ってから行けよ。今日は両親とも朝早くから仕事だっていうのに。それぐらいしてやってもいいじゃんか。まあ洗うけどさ。
それにしても今日の運勢は最下位か……
占いって何故か悪いことだけあたること多いからなあ……
しかもその内容が、”何故か因縁をつけられる”とか意味不明だしこれじゃあ回避のしようが無くね?学校でも休んでずっと家にいればいいんか?
でもこればかりはしょうがないのかも知れない。さすがにこんな理由で学校を休むわけにはいかない。覚悟を決めるしかないか……
そう心に誓い、俺は食器を洗い始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます