大都会東京シティ①
いやまあおったまげです。
劇団があるような街にも住んでいた私ですが何せ生まれはどが付くほどの田舎。
電車の最寄駅に行こうものなら徒歩で五時間以上かかる、そんなど田舎に生まれて人生のほとんどを過ごしてきた女です。
そんな私の人生数度目の東京。
何度かは旅行で来たことがありますが住むと遊ぶではもう全く違います。
何度か来ていたからわかっていたはずなのにいざ住むと決めるとまあなんと人の多いこと! 人よりも緑と動物が多い場所で育った私からするともうそれはそれは異世界のような光景です。
どうにかこうにか住む場所も決まり人生初の一人暮らし。
もうドキドキワクワクなんて感情はありませんでした。不安でいっぱいです。
東京に友人はいませんから、文字通りひとりぼっち。そんな状況も生まれて初めてでした。
だがしかし私は多分それなりに人見知りをしない性格で、そして図々しく常識も持ち合わせていなかったので順応は早かったと思います。
ちなみに私が住んだのは練馬区でした。
駅の北口階段を降りたらまずマクロスの看板があるところが最寄りでございました。
さあ始まった東京生活。兎にも角にも仕事を見つけねばなりません。
最初に書いてあった通り色々な仕事をしました。そんな仕事をしながら演技の勉強もしておりました。
ボイストレーニング、教室に通う、舞台に立つ、とにかくどんな飲み会にも参加する。とにかく知り合いを増やす!
だが何をするにも大都会東京、お金がかかります。私は働きました。
働いて働いて、そして演技をして、また働いて。
さてここで勘の良い方ならお気づきになられたかもしれません。
「お前病院は?」
その通りでございます。
わたくし忙しさにかまけて通院を疎かにいたしました。一応国指定の難病なのでかなりの額が保証されるのですが当時の私はその病院費すら惜しいと思っていました。
ここが本当に馬鹿だったなと思う箇所です。
そして放置に放置を重ねた結果、当然病状は悪化します。
悪化する前は本当に普通なんです。健常者と言われる方々と変わりません。なので私は油断に油断を重ねました。「きっと大丈夫。私は発見が早かったしかなり軽い方らしいし大丈夫大丈夫」そんな風に思っておりました。
そんな訳がありませんでした。
見事に体調を崩した私ですがなんやかんやあって回復。
主治医の先生に口酸っぱく「病院に来い。治療をしろ」と言われて通うことを決意。
だがしかし私は再び同じ過ちを繰り返す事になります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます