第16話 あたしの服 👗

 はぁぁぁ~……ベルちゃんです X﹏X 


 ねえ~、どうして服って着るんでしょうか?服なんか着なくてもいいんじゃない?


 あたしの部屋が散らかっているのは、知ってるでしょ!

 何が散らばっていると思う?


 半分はお菓子の空き袋で、後の半分は脱ぎ散らかしたお洋服なの。


 変よね、お菓子の空き袋は集めてゴミとして捨てればOKなの!

 でもね~お洋服は集めても捨てられないのよね~

 あたしは捨ててもいいのよ!

 ………でもね、ソージが怒るの!勝手にお洋服を捨てるもんじゃありません!って言ってね。



 だからね、部屋は脱いだお洋服でいっぱいに散らかるのよ。



 ほら、ね!気が付いた?今の話で、大事なことをあたしが言ったの分かった?



 なーんだ、気が付かなかったの?……ダメねえ~



 あたし言ったじゃん!『脱いだお洋服でいっぱいになる』って!



 そうよ、お洋服は絶対脱ぐのよね~パンツだって脱ぐよ……

 あたしなんか、夜寝る時は全部脱ぐんだから(ソージに見つかったら怒られるから、そーっと脱いでるけど)



 あたしはエルフだから、向こうの世界に居た時、お洋服なんて着なかったの。他のエルフは良く知らないけど、あたしは“妖精の布”って持ってたのよ。

 これね便利よ~勝手に体に巻き付いてくれるの。うまいこと色だって形だって自由に変えてくれるのよ。

 

 しかも、汚れないの。

 布も妖精なのよ。勝手に再生していくの。汚れても自分できれいになっていくし、破れたりしないのね。

 便利でしょ。


 ただね、こっちの世界じゃ“妖精の布”は手に入らないのよ。


 それでね、召喚される時に身に付けてれば、こっちの世界に持ってこれるかと思ったんだけど、“妖精の布”は召喚されないのね。


 最初、召喚された時、“妖精の布”を着てたのよ。だけど、こっちの世界についたら、あたしスッポンポンになっちゃったの。

 別に、あたしはよかったんだけどね、こっちの世界の人がびっくりして、すぐお洋服を着せられちゃったわ。


 ほんと、窮屈でいやよね~お陰で洗濯や片付けなんてことしなきゃならないの……(あたしは、ソージがやってくれるからいいんだけど)



 だからあたしね、ソージにお礼してあげてるの。

 ん?簡単よ!

 服を脱ぐ時は、必ずソージの部屋にしてるの。そして、脱いだものがすぐにわかるところに置いてあげるの。


 その方が、ソージは集めやすいでしょ!ね!偉いでしょ!



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次回は、「屋上露天風呂のスリル!」をお送りします。


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