第9話「盗賊狩り」

ニニ先輩と校長に襲われた次の日に学校の放課後に校長室に集合した

護衛と言っても毎日やるのは疲れるので3人でルーティンを組んで影から護衛をする


前までは校長とニニ先輩の2人だけだったが王様が2人の疲労を案じて私を追加したのだ

学校は5日あり休日は3日の合計8日がこの世界での1週間になっている私とニニ先輩は2日ずつ校長が4日担当だ


私が来る前は2人で4日ずつだったけどニニ先輩の負担が減ったが校長の負担は減らなかった

校長の仕事はこの護衛がほとんどを占めているので問題はなかったが少し疲れてそうな顔をしながら休日は楽しんできなと言われたのでガッツリ楽しもうと思う


今日は学校での授業は初日だからか疲れていたが話し合いが終わったあと戦闘訓練をしようと話になった


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トレーニングは毎日3時間やる

私は初日なので見学だけかと思ったがガッツリランニングから筋トレ、精神統一(魔力闘気を効率よく纏えるようになるらしい)そして模擬戦

これがしばらくの日課になる


また私は魔力闘気を常に少しだけ纏うことで基礎体力を底上げしていたがこれを禁止されてしまったのでしっかりトレーニングあと体がヘトヘトになってしまった


模擬戦は校長と体育会系の教師が指導をしてくれる

校長より身長が高くガタイがいいのがサム先生だ

基本は炎魔法を使っているらしくまさに熱血が似合う先生だ


「先生、これは育てがいがありますなぁ!」


そんなことをサム先生がヘトヘトの私を見ながらいう


「先生今日はお時間がありますか?」

「もちろんですがどこに?」

「せっかく育てがいのある新人が来たのですから今日は新人歓迎会、近くの廃墟に盗賊がねぐらを立てたらしいので潰しに行きましょう!」


私は疲れきって早めに寝るつもりだったのだか校長とまさかのニニ先輩まで行きたいと言い出したのでしぶしぶ行くことになった


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深夜決行だったのでご飯を食べる時間はあったのだがあまりの疲労だったので今日も自炊をする気もなく食堂に行った


夜遅くに行ったのにも関わらず人は多かった

周りを見るとビールを飲んで今日の報酬の分け前の話をしていたり、愚痴をこぼしている

冒険者は日本と同じ酒場で愚痴を零しながらお酒を飲む性質なのかもしれない


私は今日も同じグレートウルフの定食を頼むののは2日同じものを食べことになってしまうので他のものを頼むことにした


定食屋のおばちゃんにメニューはないかと聞くと普通に置いてあった、多分昨日は疲れすぎて見えていなかっただけだと思う

そう思いたい…


メニューには1番上にグレートウルフの定食が赤文字で書いてあったこれがこの店のおすすめということになる


その二段目に書いてあるのはレッドラビットのシチュー、レッドってことは多分ブルーとかイエローラビットがいると思う


3段目に書いてあるのはキノコと山菜の炒め物だ

なんで2連続肉できて最後に野菜なのかは分からない


それより下に書いてあるのは単品料理とかだ

単品料理を見ているの1つ目を引くものがあった

お米だ、お米がある

この世界にもお米があったのだ


私は今日はシチューを1つとお米を追加した

シチューにはパンも付いているので少し変な風に店主に見られてしまったがお米の魔力には逆らえない


私はがむしゃらに食べた


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「お米なんて注文が入ったのは私がこの店を作ってから初めて注文されたよ」

「お米を定期的に買うことってできますか?」

「米なんか誰も頼まないから処分に困ってたんだよ

これから買うってなら家に送ってあげるよ!」


お米が欲しくて咄嗟に思いついて言って見たが案外上手くいった

これから毎週お米が家に届くのだ

料理の幅を広げようと思いながら久々にお米を食べた


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帰って直ぐに勉強道具が入ったバッグを置いて腰に短剣、太ももに投げナイフを用意する

これをやるためだけに武器屋の店主に専用のサイズを注文したのだ


右手にマジックアイテムの指輪を付ける

左手のボスから貰った指輪を付け直し準備を整える


収納魔法の中に食料と予備の武器を入れて、夜にとけこめる魔法がかかったマントを収納魔法に入れる

どうゆう原理かこれを羽織ると暗い場所では自分を認識しずらくさせられる

あくまで認識しずらいだけなので普通に目を凝らせば見えるが街中ではバレなかった

森の中でもバレないことを祈りたい


少しした後、東門で集合となった

先生との野外活動という名目で外に出るため先生との集合が必須なのだ


時間どうりに行くと私以外の3人は揃っていた

「シオリ!遅いよ〜!」

「シオリさん行きますよ」

「準備はしてきたか!!」

各々が私に声をかける私は当然と返し早速出発した


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森の中の道なき道を歩き続けると廃墟のようなものが見えてきた

森の道は慣れていたので疲れはなかったが夜なので精神的な披露が溜まってしまった


偵察を警戒してかなり手前で収納魔法からマントを取りだし羽織る

私の仕事は偵察を1人殺して先生に合図を送ることだ

先生ふたりが中の占拠、私とニニ先輩は外の偵察をそれぞれ1人殺すことになった


右側を担当してる奴の後ろに近ずきナイフで首を刺す

思ったより簡単に刺さりあっさり死んでしまった

すぐに先生に向かって合図を送る


先生達が突入し私とニニ先輩で裏から叩く作成だ

裏口でニニ先輩と集合し裏口から入る


中に入った瞬間血の匂いと悲鳴が聞こえた

私は鼻をつまんで進むがニニ先輩は慣れているのか平気な顔で進む


後ろに焦っている幹部達が集まっていたので同時に攻撃を仕掛ける

敵は私達にきずいたが先生達と私たちに囲まれていることにきずいたが後の祭りだ


逃げ道は後ろにあるため私たちの方に向かってくるがまっすぐ向かってくるだけなら投げナイフで簡単に殺せる


1人2人と頭にしっかりナイフを刺していく

罪悪感を押し殺し悪人を殺す


ニニ先輩がボスらしき人物を殺すと盗賊の統制が崩れ全員武器を捨てて逃げに徹していたが、先生は敵に対して情けをかけるなと言われていたので容赦なくさらに殺す


投げナイフが尽きると私は腰に付けていたナイフを構え、まだ叩く気がある人から殺しに行く

正面から戦っても体格差などで負けるかもしれないので後ろからしっかり首に刺していく


「なぁ、助けてくれ

まだ死にたくないんだ」


私は殺すのを躊躇った

この人にも命はありどんなに悪いことをしても人間なのだ

私は殺すのを迷っていると目の前の盗賊は腰からナイフを取り出し私の腰にえぐるように刺してきた


私に反撃してきた瞬間にニニ先輩は盗賊の頭に細剣を頭に一突きし、腰のナイフを握っていた手が滑り落ちる


私は座り込みナイフを見る

腰に深く刺さっておりかなり痛い


周りを見ると虐殺は終わり辺り一面には死体と死体から出た血の池が出来た


私はナイフを見ながら吐息をこぼす

この世界に来てから何回も死にかけたがどれも痛みは少なかった

ここまでの痛みを経験したくはなかった


校長先生とサム先生が近ずいてくる、校長先生がサム先生になにか言うと、サム先生は私の口に布を噛ませ腰のナイフを掴み力任せに抜いた


「う゛ぅう゛ぅう゛ぅ」


私は声にもならない声を出す

布を噛んでいるので少しはマシだがなかったら叫んでいる


校長先生は私に向かって魔法を唱える

聞いたことない呪文だ

意識が飛ばないように耐えているとだんだん痛みが収まってくる


少し待つだけで痛みが消えたのだ、私は自分のナイフが刺さっていた所を触るが傷が消えていた


「回復魔法を使いました、失った血は戻らないのでしばらく安静にしていてください」


校長先生はそんなことを言いながら盗賊の持ち物を物色し始めた


盗賊の持ち物は取って言いと先生は言っていたが特に取りたいものもなかった


がなんにも持って帰らないのも嫌なので私が暗殺者した敵の剣と鞘、そして私に刺さった短剣を戦利品として頂く


この短剣はマジックアイテムらしく毒が常に塗られている

敵はそんなことは知らなかったのがしっかり刺してきた、本来は掠らせるだけでいいのだ


毒がどのように体内に入るのでどんな感じか知りたかったが刺さった痛みの方が強かったので分からない


どんな感じか知りたいので敵に試したかったが全員殺してしまったので次の日に使おうと思ったがサム先生が自分で試せととんでもない提案をしてきたのだ


それに対し校長も止めると思ったが解毒魔法を使えるから問題ないと背中を押してきたのだ


そして私はここで解毒魔法の存在を知った

私を直した回復魔法があれば解毒魔法もあるとわかったのに家には回復魔法も解毒魔法の魔導書ないので忘れていた

私も自分で回復出来たら便利なので後で回復魔法と解毒魔法の魔導書を貰おうと思う


そう言うことで私は盗賊のアジトでサム先生に毒のナイフを掠めるように振った


切り傷からは血が出てきただけで毒が効いてる様子はないがちょっと待つとだんだん傷口が紫色になってきた


「毒が効いてきましたなぁ!!!」


サム先生は元気そうだが傷口はだんだん青ざめてくる

校長にこれはやばいと思い解毒魔法をかけてもらおうとした時、私の目を疑ってしまった


傷口が青ざめていたはずなのにだんだん傷口が元の正常な色に変わり傷も消えているのだ


「この毒は微弱な麻痺毒ですな常人なら10分もあれば体は動かなくなるでしょうなぁ!」

そんなことを言いながら傷が完治したのだ


「え?校長先生魔法使いました?」

「いえ、私はなんにもしてないですよ」

「わたくし実は〈再生〉という称号を持っているので小さい傷なら即座に治るのですよ!」


称号にそんな能力があるとは思っていなかったがそんな便利な能力があるならナイフが刺さっても治るのだろうか、私も欲しくなってしまった



とりあえず短剣の毒も確認できたので帰る

帰り道で校長先生に回復魔法と解毒魔法の魔導書をねだったが校長は渋い顔をしながら許諾してくれたが少し時間がかかるようだ


盗賊の残党に襲われるようなことも無く無事に門に着いた

今日は普通に東門で解散した


明日からは学校がない休日なので初めての迷宮に行こうと思う

私は家の前に置いてあったお米を部屋の中に入れ、初級水魔法の魔導書を読んでからベットについた

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2024年7月1日 00:00

転生少女の異世界冒険譚 白井あや @shiroi-aya

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