【午後六時〇〇分】星野 秀治

 次の四階は、教育部か。建設部で派手にやったからかもう様子を見聞きして既に逃げている人も結構いるな。


 教育部は意外と二人しか殺せなかった。


 三階は資産部か、市民税課、資産税課、収納課に会計課、少しずつ市民が増える階だ。


 下に行くにつれて惨劇が起こっているという情報を聞いたのか窓口で大声をあげて市民が喚いている。


 「まぁまぁ、落ち着いて落ち着いて」


 僕がそう言ってすぐ近くにあったポケットティッシュを市民に笑顔渡すと


 みるみるうちに頭から真っ二つに分かれていき、臓物をまき散らして死亡した。


 流石にこれを見たら僕が犯人だと思われても仕方ないだろう。


 なんか、もういいかな。


 動いたら殺す、騒いでも殺す。


 二階の福祉部でもすでにパニック状態だった。


 立ち向かってくるものにはティッシュを渡して殺す、喋ったら殺す、動いたら殺す。


 ふと相談室を見ると、生活福祉課の鈴木課長補佐が僕の方をすごい剣幕で睨んでいる。


 まずいな、呪い持ちにバレてしまったか……?


 まぁ、構わない。


 死体の中を歩いていると耳鳴りがしたので見てみると赤い市章が落ちていた。その人の持っていた書類は幼い子どもの死亡届だった


「あぁ、この子を生き返そうなんて思っていたのかな。残念だったね……」

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