KING MONEY WARS
美男美女を主役にするか。
これは絵師様の仕事だな。
更に言えば絵師様を発掘する編集者様の仕事だな。
作家は好き放題書いてればいいわ。
+
あのね。1つ言わせて。
笑顔って醜いのよ。
笑う奴って信用出来ない。
あのね。友達同士でもないのに笑うな。
あのね。
笑うって「シリアスではない」ってことなの。
キャラがやたらと笑っていたら、あなたの作品は「滑ってる」。
つまらないわよ。イラストが付くと。
賭けましょうか?
+
そう。
笑うって、テレビの真似っ子なのよ。
笑うって恥ずかしいことなのよ。仕事中に笑う奴はいないわ。
笑うって「遊んでる」って証明なのよ。
エンタメ作品に笑いは不要。
と。言っているわけではないの。
キャラクターを笑わせるな。
面白いのは「怒っている奴」。
読者を笑わせたければ、キャラクターは怒らせるの。
+
喜怒哀楽。
キャラクターが喜んでいる。
これね。
読者は「不安になる」のが正解。
フラグに見えるから。
次の瞬間には大事件が起きるわ。
+
怒っている。
読者は笑うのが正解。
理由は、どうせつまらない損得だからよ。
喧嘩シーンって、友達同士ってことなのよ。
+
キャラクターが悲しんでいる。
読者は笑うのが正解。
どうせ主人公だから助かるのよ。
? 何。ボイロック。
「期待する、だと思う」
そう?
「立ち直って次は勝つ。キャラクターが悲しむは『勝ちフラグ』だ」
なるほど。
+
キャラクターが楽しんでいる。
これね。読者は「フラットになる」のが正解。
次の怒涛の展開が始まるの。
解説キャラが出て来るわ。
あー。
逆に言えば、この4原則に沿ってないエンタメは「アウト」。
下手っぴよ。反省して。
+
シイタケ。マイタケ。エノキダケ。
えーと。
待機。
出来た。
+
あー。
常識問題。
サラマンダー、シルフィード、ウンディーネ。
後1つは?
「ノーム」
うん。
昔のRPGやってない子は、もしかして知らないかしら。
では。
イフリートの逆って何だ。
「はあ。水?」
解釈は任せる。
「仙女」
お前のセンスは好きよ。
+
お兄ちゃんが白鳥になりました。
お前はどうする? なお、お前は妹とする。
「トゲのある草でチョッキを編むんだったか」
そうね。
千人針。
これの簡易版が千羽鶴。
「はー」
迷信が足りない気がするのよ。
「ほう」
科学の時代なの。
迷信がエンタメにならないかしら。
「常識の逆を行けか」
そう。
なんだけど。
この最高神強過ぎるのよ。
「科学神様ね……」
そう。
科学的思考とは。
①自分で実験しても同じ結果が出るか。
②他人にやらせても同じ結果が出るか。
「信じません」が通じないのよ。科学神様に対しては。
確定事項だけを信じなさい。
これを超える宗教は作れそうにないわ。
「俺には穴が見えてるけど」
何。
「悪魔の証明」
へえ。
「白いカラスがいないことは証明出来ません」
ああ、それ。
定義をいじればいいのよ。
白いカラスは「カラス」ではなく別の名前で呼ぶことにしましょう。
これで解決です。
黒いカラスだけを「カラス」と定義すればいいのです。
「あかん」
ね。
と言うか、それはただのアルビノです。
誤差の内。
「まあね」
カラスは黒い。
カラスのアルビノの発見報告はありません。
終わり。
「参ったね」
なのよ。
科学教万歳。
+
天使がいないことを証明しなさい。
「それは法の原則に反してします」
そうね。
科学の神と法の神が組めば無敵よ。
立証責任があるのは異議を唱えた側だわ。常識論に対して。
「なんだよな」
+
天使がいることを証明してください。
「降ります」
それよね。
「しかし、私が天使がいると信じるのは自由なはずだ」
構いません。
しかし、「非科学的な人間だ」という烙印を押される覚悟の上で言っていますか。
「こうなるんだよな」
なのよ。
オカルティストって「異教徒」なのよ。
社会に殺されても文句言えないの。
科学教に帰依しないのが悪いのよ。最大派閥なのに。
「はあ。俺なら勝てる」
何。
「少数派がいないと世界が滅びるという信念を持っています」
あらら。
素敵ね。お前。
「科学万歳の時代ですから、あえて時流に逆らいます。これは人類全体のためを思っての決断です」
強い。
「常に少数派でありたい。ひねくれ者と言われることは承知しておりますが――」
が?
「こちらは『そちらが狭量なだけだ』と返したいですな」
あらら。
この弟強い。
「少数派を弾圧する社会は滅びる。私はこう思っていますが、そちらのご意見は?」
あー。
これは保身ゲームね。
政治の世界に来ちゃった。
今は与党だが、野党に転落したら、どうする気だ。
野党の面子を立てておいた方が、お前らのためでもある。
はー。
パワーゲームね。
と言うか正論なんだけど。
これ理解出来るのベテランだけだわ。
つまり?
「世界は素人が動かし続ける問題。ベテランは飽きて辞める」
困るわ。
優秀な労働者っていないのよ。
飽きて独立しちゃうの。もう学ぶことがないからよ。
人間は勉強がしたいの。
遊びたい連中も「遊び」を勉強したいの。
+
あー。創作家に物申したいことがある。
キャラクターにとっては「初回プレイ」なことを忘れてない?
うん。
ドキッとした奴、才能なし。
脚本通りに動くだけの、お人形しか書いてないわ。
人形です。お前のキャラクター。
ゲーム世界?
全てのNPCにAボタンで話しかけないといけないのよ。
ダンジョンは隅から隅まで。
当たりの道を引いたら、引き返して宝箱がないか確かめるのよ。
ゲーム小説を書きたいと言うのなら止めないけど。
攻略サイトは封印しなさい。
お姉さんとの約束よ。
+
お前ら永遠の真似っ子野郎ね。
バズ狙い? これ「嘘松」って言うのよ。
駄目なのよ。有名になりたいなんて思ったら。
ツブヤイターのアホどもを散々笑って来たでしょう。お前たち。
同じ穴の狢なのよ。
ちなみにゲーム小説を突き詰めるとタイムアタックになるわ。
アレはギャグとしては秀逸だった。
メジャーになれないことは分かってるっぽいから好感度高いわ。私の中で。
+
ししとう。大根。レンコン。
えーと。
何があるかしら。
うーむ。
しだれ。
あらら。
やっぱり自分でお題を出すと面白くないな。
あ、コントもある。
うーん。
2つ見つけたら勝ちってルールにしようかしら。
たるいわ。
試練。
うん。まだあった。
はー。
うん。やっぱり自分で出したお題は面白くないわ。
あー。
AIに訊くかな。
「野菜の名前を3つ言って」
『トマト』『キャベツ』『にんじん』
満期。
良し。勝った。
+
さて。
私の挑戦が始まる。
「野菜の名前を3つ言って」
『ブロッコリー』『レタス』『ピーマン』
うむ。
コース。
まず1勝。
「野菜の名前を3つ言って」
『なす』『かぼちゃ』『ほうれん草』
数値。
2勝目だ。
「野菜の名前を3つ言って」
『さつまいも』『ピーマン』『レタス』
うむ。
サンタ。
3勝。
「野菜の名前を3つ言って」
『きゅうり』『だいこん』『ゴーヤ』
ゴーヤ?
これ、私もボイロックも思い付かなかったな。
りんご。
良し。4勝。
「野菜の名前を3つ言って」
『オクラ』『アスパラガス』『ズッキーニ』
急にマニアックになった。コイツ。
AIに意思ってあるのかしら。
「姉ちゃん。非科学的だ」
まあね。
AIか。作ってみたかったな。
えーと。
ラガー。
ラグビーのことよ。
5連勝。
「野菜の名前を3つ言って」
『パプリカ』『セロリ』『アボカド』
む。
まあ、アボカドはフルーツではないか。
糖分ないしな。
えーと。
背取り。
古本の転売のことよ。
6勝目。
「野菜の名前を3つ言って」
『レッドペッパー』『スイートコーン』『アーティチョーク』
やはり意思があるとしか思えなくなって来た。
うーむ。
AIの反乱ってあるのかしら。
「古過ぎる」
そうね。誰も読みそうにないわ。
えーと。
パート。
当たり前だけど、文字数が多いほど楽勝。
7勝目。
「野菜の名前を3つ言って」
『エンドウ』『カリフラワー』『ビーツ』
ふむ。
ビーツって、あの辛い小さなカブのことか。
カブはまだ出てないな。
被らないように言えとか命令はしてないんだけど。
空気読むのかな。AIに意思かあ。
えーと。
不憫。
出来た。8勝目。
私の挑戦はまだ続く。
「野菜の名前を3つ言って」
『スピナッチ』『フェンネル』『ルッコラ』
スピナッチって何。思わず検索しちゃったわ。
ただのほうれん草じゃない。フェンネルは香辛料だと思うんだけど。
チェコ。
9勝。違うな。
「満期」のアレを入れれば10勝だったわ。
キリがいいけど。
駄目よ。ここで逃げてもネタがない。
「野菜の名前を3つ言って」
『ブロッコリー』『レッドキャベツ』『スノーピース』
スノーピース?
あー。スナップえんどうのことみたい。
さて。えーと。
ブレス。
炎のブレスとか冷気のブレスとかのアレ。
11勝。
「野菜の名前を3つ言って」
『ブロッコリー』『スピナッチ』『ピーマン』
ふむ。
スピナッチがほうれん草だと憶えた。
ためになるわ。このゲーム。
えーと。
ピロー。
枕のことよ。
ピロートークで検索しちゃ駄目よ?
12勝。
「野菜の名前を3つ言って」
『ピーマン』『なす』『かぼちゃ』
茄子か。
2文字はきついな。
何ぼ。
良し。13勝。
「野菜の名前を3つ言って」
『さつまいも』『大根』『ほうれん草』
むぅ。
駆け引きの要素がないから飽きて来た。
これで最後にしよう。
えーと。
育つ。
14勝。
駄目だ。これ。
難易度低い。AIとの対戦は。
+
有能追放か。
これ懲戒免職ってことなのよね。洒落にならんわ。
ぼやかしてると言うか。
自覚ねーのか。
自主退職とは違うのよ。
あー。
えー。
ふーん。
はー。
なるほど。
駄作ばっかり。
追放された?
あのさあ。
小説投稿サイトって「俺が正しい!」「俺が正しい!」って、うるさいから嫌いなの。
うん。
これもだ。
だりいわ。
あー。
どうしようかな。
こんな奴ねえ。
あー。
いい歳こいて、男同士でつるんでるとかなあ。
あー。
女冒険者のいるパーティーから追放されるって、あんまり見ないな。
女の見る目は確かなのよね。
やっぱり要らないんだわ。サポート役。
リアルRPGだと分け前払わないとだから、仲間はなるべく少なくってのが正しいのよ。
そうね。
資本主義社会では会社は分裂するよ。
これが有能追放物から産まれた教訓ね。
えーとね。
確かに有能だと思うわ。
ただし、チームプレイでだけ有能なのよ。
駄目なの。
ソロプレイで有能な奴でないと高給払えないのよ。上司叩かれるのよ。下から。
バント職人より4番バッターを残すの。
でないと客がつかないのよ。
広告塔にならないのよ。シーフって。
冒険者も客商売なのよ。
お客さんが金払いたくないって言ったら死ぬのよ。
素人の目から見て派手なプレイヤーでないとチームに残留出来ないのよ。
+
まとめるとこうよ。
『有能追放とは何だったのか?』
「お前、身内に愛想はいいけど、お客様に態度が悪過ぎるんだよ! 報酬減らされるから出て行ってくれ。この外弁慶野郎!」
これね。
これが「有能追放の正体」よ。
だけどね。これには穴があるの。
ボイロックなら分かるでしょう。
「愛想良くしていれば、客が金を払ってくれるというのは幻想だ」
はい。一蹴。
なのよ。金のやり取りなのよ。
お客様を怒らせるくらい当たり前のことなんだわ。
それが「交渉」よ。
+
これね。えーと。まとめてみて。
「エースが管理職になるべきか? 縁の下が管理職になるべきか?」
流石、私の弟だわ。
なのよ。
前者が資本主義で後者が共産主義なの。
共産主義って、シンパがめっちゃ多いのよね。
でも、駄目なの。
歴史の審判は下ったの。駄目でしたって。
なのよね。
これ深いテーマだわ。
+
何を言ったらヤバいと思う?
「知るか」
どうしようかしら。
「知るか」
有能追放ヤバいのね。
「ガチでな」
いやー。どうしようかしら。
冒頭のアレ、ギャグだったのに。
+
「ギャグが1番現実的なんだよ」
なのかい。
「シリアスって、リアリティがねえんだよ」
なのかい。
「シリアスな奴って、リアルにいねえよ」
なのかい。
「いるとしたら犯罪者予備軍だ」
はー。
「今日も明日も仕事は続くんだ。遊ばないとやってられねえ」
なるほど。
あれー?
「遊ばない奴は怠け者だ。ニートなんだ」
まぢ?
「そういう結論しか出ない」
ヤバイ。
逆説って、こういうのを言うのね。
「働き口がないんだ。怪しい儲け話で、一発当てようとしてるんだ」
うわ。
「大穴狙いのギャンブラー。これがシリアスの正体だ」
あー。
そうか。
シリアスって、フィクションの中にしかない概念なのね?
「なんだよ。普通の労働者は遊びたい」
ヤバいな。
飲み会やってる会社ってニート企業なのね。
「転職OKの時代に、同僚と親交を深めてどうする」
あれー?
「終身雇用が終わった時点で、飲み会も終わりなんだ。WE ARE NOT FAMILY!」
あー。
ごめん。正論だわ。
+
どうしようか。
どの国の企業の株買えば儲かるの?
「どれも詐欺」
そうか。やめておくか。
あー。
投資家か。これ何なんだろう。
「サーティーンちゃんねらー」
意味分からん。
「買いはキター! 売りはイラネ」
はあ。
企業のニュースで一喜一憂してるだけなのか。
はー。
「多数決ゲーム」
はあ。
「買いと売りのどっちが多いでしょうか? 正解はCMの後で」
それよね。
あー。
俺たちは経済を回しているんだー! か。
「いや。ちょっと違うな」
何だろう。
あんたの持論なら喜んで聞くわ。
「いや、思い付きなんだけどさ」
うん。
「資本主義社会への信頼を担保してる」
はあ。
うん?
「共産主義社会には『株主』という概念がない」
ないのか。
あー。
なさそうね。
「株主というのはスポンサーだ」
そうね。
はあ。
あー。
それで?
「共産主義国家ではスポンサーは国家のみ。言い換えれば独裁者のみ」
はあ。
あー。
それね。
「企業は独裁者の私物だ」
あー。
なるほど。
そりゃ腐る。
で。
反転させるわけね。
「そう」
資本主義社会では、会社は株主の「共有物」だ。
「そう。暴走の可能性が『より少ない』」
暴走かい。
「仕事をサボるって『暴走』なんだよ。自殺と変わらない」
言えてるわ。
自己破壊ね。
「資本主義社会では、『外部監査役になる権利』を金で買える。お気に入りの企業に腐敗して欲しくないなら、投資するのも一興だ。配当金はゴミだが」
はあ。
やっぱ企業の応援なのか。
「なんだよ。マネーの絡むことなら、人は頭が良くなるんだ」
なるほど。
+
「あのな。姉ちゃん」
何かしら。
「酒で有名な国を信用するな」
え。
「ワイン」
フランス。
「スコッチ」
スコットランド。
「日本酒」
日本。
おい。お前さ。
「テキーラ」
メキシコ。
「紹興酒」
中国。
「マッコリ」
韓国。と言うか朝鮮半島?
「酒造りが好きな民族はクズだ」
はあ。
「ウォッカ」
ロシア。
そうか。
こういう国々は駄目なのか。
バーボン。
どこだっけ? 知らん。
ビールは古代エジプトだったかな。
あー。いや。ドイツか。
これらの国々は信用するな、か。
+
ヤバいのね。
ミスターとかノムっちとかが監督だから、皆、野球観てたのか。
「技術なんか、どうでもいいんだよ。スターがいるかいないかだ」
はあ。
「ドラマのストーリーなんか、どうでもいいんだ。女優が美人か美人でないかだ」
酷いなあ。
「商売を勘違いしている。いい物を作りたい? 違う。売れるのは下品な物だ」
うわお。
「下品な物を作れない業界は『詰む』んだよ」
はー。
「お客様はクリエイターを『格下』と思いたいんだ」
は?
「タニマチの心理って、そういうものだ」
はあ。
「頭が悪いけど頑張り屋さん。そういう奴らをサポしたいんだよ」
はあ。
あー。
ごめん。心当たりある。すっごく。
「馬鹿のタニマチをしたいんだ。だけど、馬鹿なんだ。高級商品は作れない」
はあ。
どうしろと?
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