第11話 ロリータ・パニック
くじら「ヒカリちゃ〜ん、来たよー!」
先輩の声がする。そういえば研究室に呼び出していたのを忘れていた。
ヒカリ「今行きます!」
扉を開けて先輩を出迎えた。
ヒカリ「まあ、とりあえずそこに座っててください」
先輩はゆっくりと来客用のソファに腰かけた。
ヒカリはコーヒーを自分と先輩の2杯分を淹れて持っていく。
ヒカリ「どうぞ〜」
くじら「…何も入ってないよね?」
疑われている。もっとも、疑われてもしょうがないのだが。
ヒカリ「大丈夫ですよ〜」
(何も入れてない…ハズ)
くじら「じゃ、じゃあいただきま〜す」
そう言って先輩はコーヒーを飲み始めた。
異変はすぐに起きた。
心なしか先輩が小さくなってきているような気がする。
「あれ、なんか先輩が…」
みるみるうちに先輩は小さくなり、服はぶかぶかになってしまった。
ヒカリ「せ、先輩が…ロリになっちゃった…」
くじら「ふぇぇ…」
ヒカリ「あわわ…と、とりあえず明日みんなに見せよう!」
自分でも意図していなかったので、混乱している
次の日
ガラガラッ!
教室のドアを思いっきり開けた
ヒカリ「み、みんなー!くじら先輩が!」
一同「くじら先輩が?」
ヒカリ「くじら先輩がちっちゃくなっちゃった」
「「「「えええええええー!!!!!!!!」」」」
みんなは驚いた後、疑いの視線を向けてきた
ヒカリ「…ち、違うよ。私が(意図して)やったわけじゃないよ!」
沈黙が続いたが、かもめが口を開いた
かもめ「それにしても、可愛い…」
先輩はヒカリに抱っこされながらぼ〜っとしている
渫奈「何歳くらいになっちゃったの?」
ヒカリ「人間で言うと…4、5歳かな…」
玲「元に戻るの?」
ヒカリ「なんでちっちゃくなったか分かんないから…色々含めて一週間くらいかな〜」
なんて話をしていると、先輩の様子が…
くじら「ふぇぇ…」
泣いてしまった
ヒカリ「ごめんね〜人が多くて怖いね〜」
ヒカリは慣れたように先輩をあやした
柊雨「なんか、手慣れてる?」
ヒカリ「昨日から夜泣きが酷くて…あはは…」
よく見ると、ヒカリの目元にはかなり濃いクマが出来ていた。
くじら「い…」
みんな「い?」
くじら「いぇ…」
みんな「いぇ?」
くじら「いぇすろりしょたの〜たっちぃ…」
みんな「なんでそんな言葉知ってるの??」
ヒカリ「こんな言葉教えた覚えないんだけど…」
これから一週間の間、先輩のお世話に振り回されるのは、また別のお話。
続く
六等星は輝いた。 ぱるぷ @tanaka846
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。六等星は輝いた。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます