第2話にゅーがくしき

「へ?入学式?今日?」

スーツに身を包んだ教職員?のような女性が意外な言葉を投げかけてきたので、つい気の抜けたへんじをしてしまった。

「そうですよ、入学式は今日です」

入学式の日程自体は知っていたのだが、曜日感覚や時間感覚が狂っていたので日付が分からなかったのだ

「はい、コレがあなたの制服ですよ」

グッと制服を胸に押し付けられ、しぶしぶ着替えることにした。

(あはは、今日だったんだ~。やっちゃった~!)

着替え終わるとすぐさま車に乗せられて学園へと向かった。


体育館はざわざわと騒がしい。

案内された席に座ると途端に眠くなってきた。

(ね、眠い。そうか、ずっと昼夜逆転してたからなぁ)

校長や生徒会長が話している間、眼を開けながら眠るという謎の芸当を見せていたのはみんなには内緒。

入学式が終わりクラスへ向かうと決められた席に座った。

前の席の子は媟奈ちゃん、右の席の子はつきみちゃんというらしい。

「よろしくね!」

「こちらこそ!」

ヒカリはまぶしい笑顔で返事をした。

一時間ほどが経ち、クラス全体の自己紹介や色々な説明が終わった。

寮生となったヒカリは寮へと向かう

寮の名前はポベートールというらしい

部屋に入ると一応自己紹介となった

「ヒカリです!よろしくお願いします!」

「せ、媟奈です。よろしくお願いします」

「つきみです!よろしくー!」

「由香里です、よろしくお願いします」

それからみんなと話をしているといつの間にかもうお風呂にはいる時間になったらしい。

大浴場はかなり大きく、もはやそれ専用の施設かと思うほどだ。

しかしヒカリが一番気になっているのは綺麗な髪をした先輩,,,そうくじら先輩だ。

(絶対。いや確実に先輩は”人間”じゃない、もしかしてだけど,,,,)

「くじら先輩!」

「ん?どうしたの?」

一呼吸おいてから用件を小さな声で伝えた。

「先輩って、人魚ですよね?」

「ッ!ど、どうしてそれを!?」

「先輩、わたし実験が趣味なんです」

「へ!?」

「付き合って、く、れ、ま、す、よ、ね?」

くじら先輩は笑顔が引きつっている。

「あはは,,,,,,,,」

こうして先輩にあんなことやこんなことをしたのはまた別のお話。

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