第502話 エルフとは

ついに出てきたエルフである。

緑箋の元の世界でもエルフはファンタジーの種族の中では、

もうなくてはならないものである。

光り輝くような美しい髪に肌、

絶世の美男美女で強靭な体を持ち、魔法や弓の能力に長けている。

寿命は長く、作品によっては永遠の命を持っているともされる。

いってみれば人間というよりは神に近い存在である。


そんなエルフは元々はゲルマン神話や北欧神話に出てくる、

妖精のような存在を指していた。

つまりは妖精である。


妖精、つまりフェアリーというのはイギリスの神話や伝承に出てくる。

透明の羽を持った小さな女性というイメージだろうが、

神と人の間の存在の総称な側面もあり、

エルフやニンフ、

ナーガやドラゴンなどもフェアリーだという。

日本で言ってみれば妖怪に近いような名称なのかもしれない。


北欧神話のエルフはヴァン神族のフレイが王となって治めている、

アルフヘイムで暮らしている種族で光のエルフとも呼ばれている。

また闇のエルフもいて、

闇のエルフはスヴァルトアルフヘイムで暮らしているとされている。

この辺りの北欧神話もやはり数々のファンタジー作品に影響を与えている。

今回はこの辺でやめておくが、

またいつか関係のある種族が出てくるかもしれない。


そしてエルフが今のイメージに変わったのは、

紛れもなくJ・R・R・トールキンのおかげである。

そもそも指輪物語の中では複雑な設定が練られているが、

エルフもそれに漏れずに詳しく設定されている。

単純に言えば、基本的に死なずに寿命がない。

聡明で善良で温厚、

人間の上位存在として設定されている面があるので、

そこが読み手の想像をさらに膨らませてくれて、

エルフは世界的な人気キャラクターとなっていった。

もはやファンタジー世界には欠かせない種族であり、

いわゆるテンプレとして使えるような存在として、

大衆に認知されている。

一人の人間のよってこのような種族の存在が認知されるようになったということは、

驚異的なことである。


そしてこの世界でももちろんエルフは存在して、

人間たちと共存関係にある。

シルヴィアが説明してくれたように、

今は人間とは友好関係にある。

それはやはり魔族という共通の敵がいるからであり、

実際にエルフとしては魔族の存在は驚異である。

双方ともに長い寿命を持っているが、

お互いの攻撃は特効関係になっているために、

一度戦うとその被害が甚大になってしまうのだ。

そんなエルフにとって人間の存在というのは大きく、

魔族の巨大な魔力に対抗しながら、

ある程度魔族の魔法にも耐えらえる存在になっていることが大きい。

エルフと人間が互いに支え合って魔族と対抗できているというのが、

今の世界のありようなのである。

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