第434話 緊急速報
四国遠征からは穏やかな日々が続き、
緑箋は代田と共に幽玄斎や朱莉、そして時には遼香と共に訓練を続けていた。
代田の巨大化問題はその後も落ち着いたままで、
今のところは何の問題もないように見えていた。
そんなある日、いつものように緑箋と代田と幽玄斎が3人で訓練をしていると、
緊急速報が入った。
それによると岩手の気仙沼大島に魔族の襲来予報が発動された。
すると朱莉から連絡が入った。
「お疲れ様です。
今気仙沼に魔族襲来予報が発動されたんだけど、
うちからも出ることになったの。
それで幽玄斎さん、緑箋君、代田さんの3人に、
そのまま行ってもらうことになったの。
今すぐ執務室に来てくれるかな」
3人はすぐに訓練を終了させて、執務室へ向かった。
すると朱莉と遼香が待っていた。
「お疲れ様です。
みんなも知っての通り、魔族の襲来予報というのはよく発動されていて、
ちょっとしたちょっかいをかけられるということはあると思う。
もちろんそれで被害に遭われる方が出てはいけないので、
しっかりと対処するんだけど、
今回は久しぶりの緊急速報ということで、
かなり危険度が高いと予想されています。
緑箋君は前に潮岬で一度魔族と戦ったことがあると思うけれど、
規模的にはあれを上回る可能性が高いと思ってもらったほうが良いかな。
ただは潮岬の時はその中に大物がいたので、
小規模とはいえ危険度はかなり高かったんだけれど、
今回はそこまでの大物が出張ってきているという予想はされていないの。
でも……」
「まあそういうことで、私も一緒に行くことにした。」
遼香も行くと言うことは、そう言うことなのであろう。
「まあそう言うことなんだよね。
3人には危険な任務になると思うし、
緑箋君と代田さんには軍内で魔族との初戦闘になる可能性も高いと思われます。
今回、私は現場には行かずに後方支援という形になりますが、
幽玄斎さんと遼香さんがしっかり指示を出して行動するということで、
新人の二人にはしっかり安心してもらえるようにしていきます」
わかりました!と緑箋と代田は答えた。
「では、ちょっと幽玄斎さんには私から書類を送らせてもらいますので、
確認してもらえますでしょうか。
後で二人にも共有しますのでご安心ください」
「じゃあちょっと我々は準備をしに鳳凰寮に戻ることにするよ」
「はい、遼香さん、持ち物等の説明はお二人にも送っておりますので、
向こうで確認だけお願いします。
それと予測では明後日襲来ということになりますので、
一分一秒を争うということではありませんので、
しっかり慌てずに準備していただければと思います。
では一時間後にこちらにまた集合してください」
緑箋と代田はわかりましたと挨拶をして、
遼香と共に一度鳳凰寮へ戻った。
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